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ロシア・北朝鮮「軍事同盟」が復活…条約全文、戦争発生時に軍事介入義務付け「すべての手段提供」

読売新聞 / 2024年6月20日 14時27分

 【ソウル=小池和樹】北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、ロシアのプーチン大統領と 金正恩 キムジョンウン朝鮮労働党総書記が19日に締結した新条約「包括的戦略パートナーシップ条約」の全文を公表した。露朝のいずれかが武力侵攻を受ければ、遅滞なく軍事的援助を提供することが明記された。冷戦時代の軍事同盟の復活を意味する。

 条約は計23条からなり、このうち軍事に直接関わるものは2条あった。第4条は、露朝いずれかが武力侵攻を受け、戦争状態に陥った場合、「遅滞なく、保有するあらゆる手段で軍事的、その他の援助を提供する」とした。戦争状態になれば直ちに軍事介入することを義務づけた。

 1961年に旧ソ連と北朝鮮が結んだ、軍事同盟に該当する「友好協力相互援助条約」にほぼ同じ条文があった。同条約は、旧ソ連崩壊後の96年に失効しており、28年ぶりに、有事の軍事支援義務が復活することになる。東アジアなどの安全保障環境に重大な影響を及ぼすことになる。

 第3条では、「武力侵略の直接的な脅威」が生じれば、脅威を除去するため直ちに露朝の交渉ルートを稼働させることを定めた。

 条約の前文では、「覇権主義的で一極的な世界秩序を押しつけようとする策動から国際正義を守る」ことを目標として確認した。米国への対抗を念頭に置いたとみられる。貿易や経済、科学技術などの分野での協力も盛り込まれた。条約は両国での批准を経て発効し、効力は「無期限」とされた。

 プーチン氏は19日、24年ぶりに北朝鮮を訪問し、正恩氏と首脳会談を行った。会談後の共同記者発表で、新条約は「一方が第三者の侵略を受けた場合に、相互に支援する条項を含む」と説明していた。正恩氏は「両国関係を同盟という新たな高い水準に引き上げる。両国関係の歴史上、最も強力な条約が誕生した」と強調していた。

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