「ほぼ全裸」ポスター通じて「女性の性表現の自由について取り上げたく」 候補者が取材に持論展開、「一夫多妻制」も主張
J-CASTニュース / 2024年6月21日 12時17分
![「ほぼ全裸」ポスター通じて「女性の性表現の自由について取り上げたく」 候補者が取材に持論展開、「一夫多妻制」も主張](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/jcast/20240621jcast20242486627_0-small.jpg)
河合ゆうすけ氏のX(@migikatakawai)より
東京都知事選(2024年6月20日告示、7月7日投開票)のポスター掲示板に、ほぼ全裸の女性の写真を使ったポスターを貼る様子の動画がSNSに投稿され、波紋を広げた。なぜ全裸の女性を採用したのか。J-CASTニュースはポスターを作った候補者の河合悠祐氏に話を聞いた。
河合氏はその後、迷惑防止条例違反に当たる可能性があるとして警視庁から「警告」を受けたとして、撤去を進めていることを明らかにしている。
「性表現は本来隠すような汚らわしいものではありません」
河合氏は、赤いスーツに顔を白塗りにした姿で「ジョーカー議員」として活動してきた。今回は顔を緑色に塗り、黄色いスーツで活動するようだ。
波紋を広げたのは、ほぼ全裸の女性の写真とともに「表現の自由への規制はやめろ」と記載されたポスターだ。モデルになった女性本人が投稿すると、批判が寄せられ、ひろゆきこと西村博之さんもXで「『子供が見る』という視点が全くないのか、頭が悪いのか、どちらなのでしょうか?これが合法なんて世も末ですね」と反応した。21日までに、この動画は削除されている。
河合氏はこのポスター以外にも、別デザインの「ほぼ全裸」ポスターや一夫多妻制を訴えるポスターをXで紹介している。
なぜこうしたポスターを制作したのか。20日にJ-CASTニュースの取材に応じた河合氏は、選挙時には毎回表現の自由の重要性を主張しているといい、「今回は、女性の性表現の自由について取り上げたく、今回のポスターになったという趣旨です」と説明した。
Xでは、子どもが見る可能性があり不適切だとの声が相次いでいたが、これについては、「性表現は本来隠すような汚らわしいものではありません」と主張した。
「人を愛し、子作りをする行為は美しいものとして認識してもらいたい。そういう道徳が正しいことを伝えるために選挙で主張しているので、不適切とは考えておりません。それを不適切であると考てしまう社会の道徳を変えるべきであると考えております」
と訴えた。
一夫多妻制主張の理由を長文回答
ポスターで一夫多妻制、表現の自由への規制反対を訴えている理由を尋ねると、「同性婚は当然のこと、結婚する人数の自由化も含めて、もっと多様性を認めるべき」として「『家族法の改正』を行うべきと考えています」と回答。その根拠は「少子化問題にあります」として、次のように訴えた。
「動物的本能として子作りの行為をしたい願望は男はみんなあるわけです。しかし浮気だの不倫だの言われて欲求を押さえつけられた結果、少子化になっているわけです。今の結婚制度に疑問を持ってる人も多いはずです。これ以上の少子化対策はない。お金持ちのみなさん!松本さん!妻を100人くらい持ちませんか?
みんなが思ってても言えないことを私が今回の選挙ですべて言っていきます。
一夫多妻と主張する趣旨は、今の民法・家族法がおかしいということ。海外から導入させられた民法になにを拘束させられているのかということ。自国民で考えた法律ではないわけです。憲法もですが。
そもそも男性は神様から種をまくようにDNAで作られて生まれて来ています。神様から与えられた使命と法規範が一致していないわけです。一夫多妻、多夫多妻、等含め、本来人間はもっと自由に生きる権利があります。同性婚も世界では認められてきています。
ここからまた昔の考えには戻っていかないはずです。世界的に自由化の方向に進んでいくはずです。性別の自由化が認められたら今度は人数の自由化が進んでいくでしょう。
ガリレオガリレイは天動説が当たり前の時代に地動説を唱えて街を歩いたら石を投げられた。一夫多妻制を主張するとそのようなことになるでしょう。
しかしこの社会はあまりにも常識にとらわれすぎている。
もっと自由に生きていいんだと、憲法13条にも規定されている自己決定権を根拠にして、みんな本音を開放して主張すべきです。
うすうす同じこと思っていたものの、とても社会の目が気になって自分では言えないそこのあなたのために、あなたが思ってても言えないことを私が今回の選挙ですべて言っていきます」(原文ママ)
迷惑防止条例で警告、「早速自身で夜な夜な何枚も剥がしているところ」
河合氏は取材に応じた数時間後の21日午前1時前、Xで「迷惑防止条例違反に当たる可能性があるとして『警告』を受けました」と報告。過去にも別の人が同レベルで肌が露出したポスターを掲示していたとして「合法の範囲内という認識」だったと説明した。
非常に無念としつつも「私はあくまでルールの範囲内で、合法の範囲内で選挙を行う意向ですので、警視庁がルールを示した以上ポスターは速やかに剥がしていく予定です」とした。しかし、「早速自身で夜な夜な何枚も剥がしているところですが、初日でかなりの数を貼ってしまいましたので、ここから剥がすのはかなり時間がかかります」として協力者を募集した。
「他にも多くの政策を記載したポスターがあるので、なんとか差し替えていければと思っております。まずはしっかり剥がす作業を行いたいと思います」と宣言した。
河合氏は取材に、このほかにもポスターは「全部で約300種類を用意しております」と明かしている。
21日朝に記者が東京都庁前のポスター掲示板を確認したが、ほぼ全裸のポスターは、剝がされた後だった。河合氏のポスターはなく、代わりのポスターにはまだ差し替えられていないようだった。
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