高まる菅前首相の存在感、「ポスト岸田」候補と接触…自民党総裁選巡る「キーマン」に
読売新聞 / 2024年6月23日 13時40分
自民党の菅前首相(75)が秋の党総裁選に向け、存在感を高めている。政策発信に専念する姿勢から「政局モード」に切り替えつつあり、「ポスト岸田」候補との接触も目立ってきた。菅氏が支持する候補は、再選を目指す岸田首相(党総裁)の有力な対抗馬となる可能性が高く、党内がその動向を注視している。
「国際的にも国内的にも極めて大事な時に、(野党に)政権を渡すようなことは絶対してはならない」
菅氏は22日、千葉市内での党会合で講演し、こう強調した。党派閥の政治資金規正法違反事件を受けて政権転落への強い危機感を示したもので、「もう一度足元を見直して頑張らせていただきたい」とも訴えた。
事実上の国会閉会を受けて、党総裁選に向けた動きが活発化しつつある中、「キーマン」と目されているのが菅氏だ。首相と一定の距離を置き、「菅氏がかつぐ候補は非主流派を中心とする勢力の結集軸になる可能性もある」(中堅)との見方があるためだ。
菅氏は2021年10月の首相退任以降は、政局的な動きとは距離を置き、「ライドシェア」解禁などの政策実現に注力してきた。だが最近では、党への逆風に対する危機感から首相へのいらだちも隠さない。規正法改正案の修正協議を巡って首相が公明党や日本維新の会への譲歩を重ねた際には「問題を起こした自民が先行してきちんとした案を示すべきだ」と漏らした。
「ポスト岸田」候補や実力者らとの会食なども精力的に重ねている。今月6日夜には、東京都内の日本料理店で菅政権を閣僚として支えた小泉進次郎・元環境相、加藤勝信・元官房長官、萩生田光一・前政調会長、武田良太・元総務相と会食した。萩生田、武田両氏は解散を決めた安倍、二階両派の議員にそれぞれ影響力を持つ。小泉、加藤両氏は総裁選への出馬も取り沙汰されているだけに、首相周辺からは「総裁選での連携への腹合わせではないか」と警戒する声が出た。
19日夜には総裁選出馬の機会をうかがう茂木幹事長とも会食した。小泉氏とともに、「小石河」と称される石破茂・元幹事長、河野デジタル相の2人も「状況次第で菅氏の選択肢になり得る」と見る向きもある。
もっとも、菅氏は意中の候補は「決めていない」と周囲に語り、慎重に見極める構えだ。無派閥の菅氏の政治基盤が「緩やかなネットワーク型」であるのも事実で「どこまでまとめられるか不透明だ」(若手)との声も出ている。
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