「コロンブス」のMV、なぜ誰も「待った」をかけなかった? Xでは「意思決定」のハードルを想像する声相次ぐ
J-CASTニュース / 2024年6月24日 10時0分
![「コロンブス」のMV、なぜ誰も「待った」をかけなかった? Xでは「意思決定」のハードルを想像する声相次ぐ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/jcast/20240624jcast20242486629_0-small.jpg)
新曲「コロンブス」のMVから
Mrs. GREEN APPLEが2024年6月13日に公開した新曲『コロンブス』のMV(ミュージックビデオ)の映像や演出が、人種差別を助長しかねない内容になっているとして、リリース当日に公開停止となり、大きな注目を集めました。
X(Twitter)でもさまざまな角度で「コロンブス」に言及する投稿が拡散されましたが、中でも議論を呼んだのは「なぜMVが公開されるまで誰も『待った』をかけなかったのか」という点です。
ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」、今回は「コロンブスの背景を推測するXユーザーの声」について掘り下げます。
プロジェクトが大きくなるほど『他人事』になりがち?
「コロンブス」のMVについて、Xでは「制作にあたってアーティストだけでなく、大手企業の関係者が相当数関わっていると思われるのに、リリース前に誰も問題に気が付かないわけがない」といった主旨の疑問が相次いであがりました。
この疑問に対して、音楽ディレクターの柴崎祐二さんが「『たくさんの大人が関わっているからこそ』ああなってしまったんじゃないか」と投稿しました。
柴崎さんは自身の業界での経験を振り返り「プロジェクトの規模がでかくなればなるほど、全員にとって、(なんならアーティスト本人たちにとっても)『他人事』になっていくものなんですよね」とも書いています。
ミセス炎上で「沢山の大人が関わってるのになんでアレがOKになったんだ」と言われるが沢山の大人が関わっているからこそ「全員にとって他人事」になってしまった? - Togetter
こちらの投稿に対して、「デカい話ほど関わる一人一人が『止めることなんて出来ん』とはなりがち」「関係者全員が『誰かの何かしらの意図があってこの内容なんだろう。 そうじゃなきゃ誰か指摘してるだろうし』と、スルーしたのかも」といった背景を推測する声が相次ぎました。
また、「ものすごく小さい範囲で仕事していても、そういうことがしょっちゅうあるなあ」「(コロンブスのMVで)仮に自分がどこかしらの一工程に関わっていたとして疑問を抱けるかは正直怪しい」と、自身の身に置き換えるコメントも複数みられました。
「待った」をかけた人を守る仕組みはあるのか?
MVをリリースする前に、制作サイドに「待った」をかけられる体制があれば、今回のようなトラブルは避けられたのかもしれません。しかし、企業や関係者が複数からむ仕事における、そうした体制づくりのハードルの高さについて言及する声もありました。
あるXユーザーが「できあがっちゃったモノに対してストップかけて、(企画を)ちゃぶ台返しした人間を適切に評価したり、以降のキャリアを守ってくれる仕組みがあるのか?」という疑問を投稿。
仮に制作サイドに、リリース前に問題に気付いてストップをかける人がいたとしても、その人は会社の中では「企画をちゃぶ台返しして、足を引っ張った社員」扱いになりがちで、その後のキャリア形成に悪影響が及ぶ結果になりがちなのでは、という文脈です。
投稿者は「安くないお金と人員と時間を投じた結果のMVを、『なんか嫌な予感がするから』という理由で全てボツに出来ますか?と聞かれたら僕は絶対できない」とも書いています。
コロンブスMVの件で『待ったをかける人間はいなかったのか』というが、出来上がっちゃったモノにちゃぶ台返しした人間を適切に評価したり以降のキャリアを守ってくれる仕組みがあるのか?と考える - Togetter
この視点について、「リスク回避が難しいのは、成功した場合の結果として『何も起きない』こと。リスク回避できたから何も起きなかったのか、リスクがそもそも存在しなかったのかが不明瞭で終わる」「問題が露見する前に止めちゃうと、どの程度問題だったのかをほとんどの人間は理解しない。それどころか『止めなくても大丈夫だったんじゃないか?』となることも」と共感する声が複数寄せられました。
コロンブスのMV公開の背景についてのXユーザーの反応を見ると、「もし自分の関わる仕事で同じようなシチュエーションになったら」と想像する人が多いことが分かります。
「大勢の人が関わる仕事で『待った』をかけることの難しさ」は、音楽業界に限らずさまざまな業界の人が感じている問題なのかもしれません。
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド【J-CAST出張版】」でした。今回紹介したTogetterまとめを振り返りたい方はこちらからどうぞ。次回もお楽しみに。
【まとめ一覧】
ミセス炎上で「沢山の大人が関わってるのになんでアレがOKになったんだ」と言われるが沢山の大人が関わっているからこそ「全員にとって他人事」になってしまった? - Togetter
コロンブスMVの件で『待ったをかける人間はいなかったのか』というが、出来上がっちゃったモノにちゃぶ台返しした人間を適切に評価したり以降のキャリアを守ってくれる仕組みがあるのか?と考える - Togetter
この記事に関連するニュース
-
ミセス「コロンブス」騒動における隠れた「勝者」 「古い価値観」はいつから「古い」とされるのか
東洋経済オンライン / 2024年6月27日 10時40分
-
27歳のアーティストに全責任を負わせてはいけない…炎上した「ミセスMV」が意図的にも見える3つのポイント
プレジデントオンライン / 2024年6月20日 6時15分
-
新曲MVが問題となったMrs. GREEN APPLE、『CDTV』への出演見合わせ「どうなっちゃうんだろ」「心配」
オールアバウト / 2024年6月14日 19時30分
-
三宅健 ミセスMV炎上に私見「彼らだけじゃない。いろんな大人が関わった結果」 自身のSNS炎上対策は
スポニチアネックス / 2024年6月14日 18時31分
-
「わざと炎上させようとした」ミセス新曲が物議の中、ネットで囁かれる仰天“陰謀説”
週刊女性PRIME / 2024年6月14日 16時30分
ランキング
-
1「老後資金2000万円不足」の衝撃が、今「4000万円」に拡大 シニア層の不安に「最新データでは1200万円で大丈夫!」/第一生命経済研究所の永濱利廣さん
J-CASTニュース / 2024年6月27日 19時22分
-
2徳島のラーメン店敗訴確定=コロナ感染者飲食公表―最高裁
時事通信 / 2024年6月27日 22時17分
-
3岸田首相、衆院選「慌てる必要ない」
時事通信 / 2024年6月27日 22時9分
-
4イタリアで日本人男性が暴行受け死亡、助け求められてけんか仲裁…地元ウディネ市長「人間性と勇気の模範」
読売新聞 / 2024年6月27日 8時0分
-
5加害者の今を知ってしまった…「娘の未来は絶たれたのに」中2いじめ、遺族の憤りと煩悶 学校推薦で高校進学、実業団選手に。謝罪はないまま
47NEWS / 2024年6月28日 10時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)