中国ＢＹＤ、国内３車種目の「シール」発売…社長「日本のＥＶ市場の潮目を変えたい」

ＢＹＤが日本市場に新たに投入したＥＶ「シール」（２５日、東京都渋谷区で）

　中国の電気自動車（ＥＶ）大手ＢＹＤは２５日、セダンタイプのＥＶ「シール」を発売した。昨年１月に日本の乗用車市場に参入して以降、３車種目の投入だ。ラインアップを拡充して日本での存在感を高める。

　シールは２０２２年に中国で発売され、現在は世界約４０か国で販売されている。１回の充電で走れる航続距離は６４０キロ・メートルと、米テスラのセダンＥＶ「モデル３」に匹敵する。フロントグリルをなくし、流線的なデザインを際立たせた。幼児の車内への置き去りを防ぐ機能も搭載。日本での価格は税込み５２８万円から。

　ＢＹＤオートジャパンの東福寺厚樹社長は２５日の発表会で、「最新テクノロジーを満載した。日本のＥＶ市場の潮目を変えたい」と意欲を見せた。

　ＢＹＤは、スポーツ用多目的車（ＳＵＶ）の「アットスリー」とコンパクトカー「ドルフィン」を日本市場で販売してきたが、受注は計２５２１台にとどまる。