竜王戦決勝トーナメント、渡辺和史七段が７７手で藤本渚五段を破り２回戦へ

第３７期竜王戦本戦１回戦の対局に臨む渡辺和史七段（左）と藤本渚五段（２５日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で）＝若杉和希撮影

　藤井聡太竜王への挑戦者を決める第３７期竜王戦決勝トーナメント（本戦）１回戦、渡辺和史七段（２９）と藤本渚五段（１８）の対局が２５日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われた。勝負は同日夜、７７手で渡辺七段が勝利を収め、２回戦進出を決めた。

　ともに居飛車を得意とする両者の将棋は、後手番の藤本五段が雁木を構築、守りを固めようとしたのに対し、渡辺七段が右の銀を繰り出して速攻の構えを見せ、序盤から神経を使う展開となった。藤本五段が角交換を挑む強気の手を指し、華々しい戦いに突入したが、戦いながらペースをつかんだのは渡辺七段。着実な手を積み重ね、粘る藤本五段を振り切った。

　勝った渡辺七段は２回戦で高野智史六段と対戦する。