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松本サリン事件30年、現場跡地に初めて献花台…「思い出したくないが風化させてはいけない」

読売新聞 / 2024年6月26日 11時28分

松本サリン事件発生から30年を前に、事件現場付近で献花する住民ら(26日午前、長野県松本市で)=安川純撮影

 8人が死亡したオウム真理教による松本サリン事件から30年となるのを前に、長野県松本市の現場跡地に26日、地元の2町会が、初めて献花台を設置した。

 事件は1994年6月27日夜、松本市役所の北約600メートルの住宅街で発生。教団の標的となった長野地裁松本支部の官舎や、神経ガス「サリン」が噴霧された駐車場などは今も残っている。

 献花台が設けられたのは、男性1人が亡くなった社員寮の跡地に整備された公園。午前8時半頃、町会役員らが公園を訪れ、献花台に花束を供えた後、頭を深く下げて犠牲者の 冥福 めいふくを祈った。

 公園の砂場に昨年6月、花束が置かれていたことを知った地元の人から「町会として献花の場を用意すべきではないか」との意見が寄せられ、設置を決めた。新田町町会の会長、犬飼博さん(71)は「思い出したくない気持ちもあるが、事件を知らない人も多くなっている。風化させてはいけないと考えた」と話した。

 当時近くで商店を営んでいた男性(79)も訪れ、手を合わせた。犠牲となった常連客の男性が事件前日にウイスキーを買いに来た姿を思い出すといい、「献花しても失われた命は戻ってこないが、少しでも慰めになれば」と話していた。

 献花台は28日夕まで設置される。

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