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BMW「ミニ カントリーマン」…安定の四輪駆動、渋滞時には手放し運転が可能な機能も

読売新聞 / 2024年7月4日 11時40分

 ドイツBMWのスポーツ用多目的車(SUV)「ミニ カントリーマン」(四輪駆動モデル)に試乗した。3代目となる新型では、四輪駆動による安定性に加え、高速道路での渋滞時には手放し運転を可能にする機能が初搭載されるなど装備も充実。また販売店に行かずとも、オンラインストアを通じて納車までできるようにもなっていた。

 ミニは、元々はイギリスに存在した自動車メーカーBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が1959年に販売を開始したブランドだ。製造会社が同じイギリスのローバー社に移るものの、同社は94年からBMW傘下となる。その後、従来のミニをモチーフにするものの、新しい設計思想の下、車体サイズも大型化した新生ミニが2001年に誕生した。カントリーマンは新生ミニ4番目のモデルとして、日本では2011年から「ミニ クロスオーバー」という名前で販売を開始。新型モデルではガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、電気自動車(EV)に二輪駆動、四輪駆動を組み合わせた中から選ぶことができる。今回は、ガソリンエンジンの四輪駆動モデルを運転した。

運転席前にメーターはなく、特徴的な円形ディスプレーに情報を表示

 正面の外観だが、フロントグリルは横長の八角形で、そのグリルに沿った曲面を生かしたデザインになっている。横から見ると、車体下部は丸みを帯びた柔らかい印象なのに対し、窓ガラスより上の部分は直線的で引き締まった感じを与える。

 運転席に座ってみる。最近の傾向だが、運転席前にメーター類はなく、ヘッドアップディスプレーに速度などの一部情報が表示されるほかは、中央部にある特徴的な円形の有機ELディスプレーに多くの情報は表示される。ダッシュボードは、再生ポリエステルを使った布地のような素材で、暖かみのあるデザインになっている。

 エンジンは直列4気筒ツインパワーターボで、7速ダブル・クラッチ・トランスミッションを組み合わせている。

 低速から高速へと加速していく様は、実にスムーズだ。EVとは異なり、クラッチが段階的に上がっていく感覚はあるものの、注意していないと気づかないかもしれないほどだ。

安定度が増す四輪駆動、渋滞時には手放し運転も可能に

 常に四輪駆動(ALL4)のため、高速走行の安定度も増す。車線変更時もブレなどはない。悪路だけでなく、都市部の日常走行でも四輪駆動は便利であるが、二輪駆動と比べると燃費が悪くなるというデメリットはある。

 新型で初採用になったのが、ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能だ。高速道路(自動車専用道路も含む)が対象で、時速60キロ以下の渋滞時のみという条件つきではあるが、ハンドルから手を離した走行が可能になる。自動運転とは異なり、何かあれば、運転者はハンドル操作に戻る体勢を維持する必要はある。同乗者が運転時に試したが、ハンドルを握らなくてよいというのは、やはり疲労軽減につながるとのことだった。

 このほか、先行車との距離などを測定し、適切な車間距離を維持しながらの追従走行が可能なアクティブ・クルーズ・コントロールや、ペダル踏み間違い急発進抑制機能など先進の安全機能が充実している。

ムードづくりの間接照明、販売店に行かずに納車まで

 間接照明を調整するエクスペリエンス・モードが標準装備されていて、夜間などは運転者の好みに合わせて車内照明の色が変わり、ドライブに花を添えてくれる。今年試乗した欧州車の多くに同じ機能が搭載されていて、現地ではブームなのかもしれない。

 最後にオンラインストアだが、ネット上で在庫検索でき、在庫に好みのものがない場合は事前注文もできる。電話会議や書類の郵送などが必要だが、販売店に行かずとも、最後は自宅に納車までしてくれるという(一部地域は除く)。

 充実した装備、価格、販売手法などを考えると、BMWの車種の中では新たな顧客層を獲得できる可能性をもっているクルマかもしれない。(デジタル編集部 松崎恵三)

【仕様・主要諸元】(試乗したモデル「S ALL4=四輪駆動タイプ」の場合)
 ▼全長・全幅・全高(ミリ) 4445・1845・1660
 ▼総排気量(L) 1.998
 ▼燃費 WLTCモード(キロ/リットル) 13.1
 ▼価格 566万円(オプションは除く)

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