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官舎で酒に酔って抵抗できない部下に暴行か…準強制性交の疑いで逮捕された元大阪地検検事正

読売新聞 / 2024年6月26日 21時15分

大阪高等検察庁と大阪地方検察庁

 元大阪地検検事正の北川健太郎容疑者(64)が準強制性交容疑で大阪高検に逮捕された事件で、女性に性的暴行を加えたとされる現場は、検事正在任中に入居していた官舎だったことがわかった。女性は当時の部下で、酒に酔って抵抗できない状態だったといい、高検が経緯を調べている。

 高検は25日に逮捕を発表。その際、被害者保護を理由に、容疑の詳しい内容や認否などは明らかにしなかった。関係者によると、事件の時期は、北川容疑者が大阪地検トップの検事正を務めていた2018年2月〜19年11月だという。

 準強制性交は、飲酒や薬物などの影響で抵抗できない相手に性的暴行する罪。暴行や脅迫を伴う強制性交とは別の罪だったが、23年6月の刑法改正で、被害者が不同意の意思を表明できない場合でも罪に問える「不同意性交罪」に統合された。

 北川容疑者は、大阪地検を中心とする「関西検察」で要職を務めた。1985年の検事任官後、主に関西地方で勤務して大阪高検次席検事などを歴任。最高検では刑事部長も務めた。

 大阪地検検事正時代には、学校法人「森友学園」を巡る国有地売却に関する決裁文書改ざん問題の捜査を指揮し、元国税庁長官らを不起訴とした。同検事正を最後に退官し、2020年に弁護士登録。定年を前にした辞職に、周囲からは当時、「早すぎる」との声も上がっていた。

 今回、逮捕に踏み切ったのは大阪高検だった。検事正は地検のトップとして、検事らの捜査や公判活動などを指揮する立場で、事件は在任中に起きたとされることから、上級庁の高検が捜査を担当したとみられる。

 ある検察OBは「検事正の逮捕に加え、高検が直接逮捕するのも異例。捜査の公平性を意識したのではないか」と話した。

 検察官から弁護士に転じた場合、企業の顧問や監査役に就くことが多い。北川容疑者も複数の企業に携わっており、影響が広がっている。

 ベルトコンベヤー製造大手「NCホールディングス」(東京)は26日、株主総会(27日)に提案する議案のうち、北川容疑者を取締役に再任する議案を撤回すると発表。北川容疑者は2021年11月から取締役を務めていた。同社は「社外役員が逮捕されたことは誠に遺憾」などとした。

 リーガロイヤルホテル(大阪市)などを運営する「ロイヤルホテル」では、25日の株主総会で北川容疑者が社外監査役に再任されたばかりで、26日に「事実関係を確認して厳正に対処する」とコメントした。

 また、北川容疑者が学外理事を務める神戸大も逮捕を受け、「対応を検討している」としている。

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