「ハリー・ポッター」第１作の表紙イラスト、予想を大きく上回る約３億円で落札…ＮＹで競売

　【ニューヨーク＝山本貴徳】世界的な人気を誇るファンタジー小説の第１作「ハリー・ポッターと賢者の石」（１９９７年発売）の表紙イラストが２６日、米ニューヨークで競売にかけられ、１９２万ドル（約３億円）で落札された。競売会社サザビーズによると、ハリー・ポッター関連では、２０２１年の初版本（４２万１０００ドル）を上回って過去最高の落札額になった。

　落札されたのは初版本の表紙に使われた水彩画で、丸メガネをかけた少年が、英ロンドンのキングス・クロス駅から、魔法の世界に向かうホグワーツ特急に乗り込む様子を描いた。当時２３歳の新進イラストレーターだったトーマス・テイラーさんが手がけ、世界中の翻訳版でも採用されている。落札額は、４０〜６０万ドルという予想を大きく上回った。

　今回のイラストは０１年にロンドンで行われた競売で８万５７５０ポンド（現在の為替レートで約１７００万円）の値がついた。当時も最高額だったが、その後の映画シリーズの大ヒットなどもあり、価値が跳ね上がった。