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志村けんさんから教わったのは「利口ぶらない」こと……中山秀征さんのテレビタレントの仕事術とは

読売新聞 / 2024年6月27日 17時0分

カリスマキリンへの道

 突然ですが最近、何かを長く続けることに興味があります。若い頃は人生の一瞬の輝きを燃焼し尽くすことにしか興味がなかったのですが、年齢のせいでしょうか。

 中山秀征『いばらない生き方 テレビタレントの仕事術』(新潮社)は14歳でデビューし、40年以上芸能界で活躍する著者の本だそうです。確かに中山さんは、「DAISUKI!」「ウチくる!?」「シューイチ」など、バラエティーや情報番組に出続けています。

 出演者の楽しい空気感が画面から伝わってくる番組ばかりです。本を読めば、ゆったりと楽しめるような番組を生み出し続ける秘密が分かるのかなと思ったのです。

 ロケ番組は移動のバスから、ゲストと話して空気を柔らかくする。長寿番組は軸を変えない信念と、軸以外を変える柔軟性が大切だなど、興味深い記述が並びます。上岡龍太郎さんや萩本欽一さんら年上の先輩を観察し、学んだことも数多く紹介されています。

 志村けんさんには、「利口ぶらない」ことを教わったそうです。例えば番組の司会をしていて、専門家に話を振るとき、決して覚えた知識をひけらかさない。自分を視聴者と同じ立場に置き、相手の言葉を引き出すよう心がける。

 観察することは、その人に愛情を持たなければできません。きっと中山さんは、仕事で会う人たちと新鮮な気持ちで接し、良いところに目を向けている。それが様々な気づきを与え、自分の仕事寿命を延ばしたり、長く物事に向き合うエネルギーを与えたりしているのではないでしょうか。結果として、虚勢を張らない心の余裕が生まれるのかもしれません。

 よし今日からキリン、友達から学びますぞ。と言っても僕、首が長すぎてあまり周りが見えないんだよな。ブルンブルン……。(たまには、キリン感出してみたよ☆)

今月のもう一点

 磯崎憲一郎『日本 蒙昧 もうまい前史 第二部』(文芸春秋)。日中国交正常化もパンダ来日も、石油危機と人々の混乱も。いつの世も私たちはふらふら生きてきた。語り口が癖になる作家の昭和現代史。

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