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箱館戦争の戦死者を弔う法要、榎本武揚のやしゃご「榎本の思いを150年間つないでくれてありがたい」

読売新聞 / 2024年6月30日 17時41分

碧血碑の周囲を巡りながら「散華」の法要を行う僧侶

戊辰 ぼしん 戦争(1868〜69年)の最後の戦い、箱館戦争の旧幕府軍戦死者を慰霊する碑前祭が25日、函館山麓にある 碧血碑 へっけつひ(北海道函館市谷地頭町)で行われた。150年近く続く法要に、榎本武揚の子孫らを含む約80人が参列。碑前に手を合わせ、激動の時代に身を投じた旧幕府軍人たちをしのんだ。

 碑は旧幕府軍幹部だった榎本武揚、大鳥圭介らの尽力で1875年に建てられた。「碧血」は「義に殉じた者の血は3年たつと 碧玉 へきぎょくに化す」という中国故事にちなみ、旧幕府軍の戦死者約800人を弔っている。

 碑前祭は、箱館戦争で千代ヶ岡陣屋が陥落し、旧幕府軍の敗北が決定的になった日に合わせて、函館碧血会が毎年開催してきた。

 今年は地元のはこだて元町認定こども園の園児8人も参列し、碑前に千羽鶴を供えた。参列者が焼香し、手を合わせる中、実行寺(同市船見町)の僧侶5人が、高さ約6メートルの碑の周囲を回りながら籠に入れたマーガレットの白い花を散らす「散華」の法要を行った。

 その後、浪曲師の東家一太郎さんと曲師(三味線)の東家 みつさんが浪曲「五稜郭始末記」から、 侠客 きょうかく・柳川熊吉を描いた「義侠熊吉」を奉納。箱館戦争終結後に放置されていた旧幕府軍側の遺体を、「仏に敵も味方もない」と処刑を覚悟して回収、埋葬に奔走した熊吉の姿を情感込めて演じた。

 榎本武揚のやしゃごで、幕末史研究会幹事の榎本隆一郎さん(62)は東京から駆けつけた。隆一郎さんは「榎本の思いを150年間つないでくれている函館市民の気持ちが、本当にありがたい」と話していた。

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