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羽田・成田空港へ大きなスーツケース持って移動 鉄道とバスどっちが便利?

J-CASTニュース / 2024年6月27日 12時10分

羽田・成田空港へ大きなスーツケース持って移動 鉄道とバスどっちが便利?

羽田空港に向かう京急

出張や旅行で、大きなスーツケースを持って羽田空港・成田空港に向かう人は多いだろう。その際に、空港までどうやって行くかを考えないわけにはいかない。

鉄道で行くか、バスで行くかは大きな悩みだ。どちらにも、メリット・デメリットがある。

このところ、大きなスーツケースを持ってあちこち出かける用事がある筆者にとっては、重要な問題だ。もっとも私の場合、新幹線に乗りに東京駅まで向かうことも含めるが。

「人間だけ」なら鉄道が楽だが

人間と、小さなかばんだけなら、電車で行くのが楽である。列車の運行時刻は定められており、スケジュール通りに羽田・成田の各空港に着くことができる。

身軽な状態で、しかも羽田空港に向かうなら、電車に乗って気軽に行くのが楽だろう。

浜松町まで来て東京モノレールか、品川までやって来て京急電鉄かという違いはあるものの、多い電車でスムーズに移動ができ、しかも安い。

いっぽう成田空港は、JRならば東京駅からの快速、京成電鉄ならば成田空港方面への特別料金のない特急といった列車はあるものの、ちょっと時間がかかる。JRならば「成田エクスプレス」、京成電鉄ならば「スカイライナー」といった有料特急が利用されることが多い。

だが「成田エクスプレス」や快速に横浜方面から乗るのでない限り、山手線内の主要駅にたどりつく必要がある。

空港へ行くような場合は、泊りがけの出張や旅行が多い。飛行機で日帰りもできなくはないが、それはよほど忙しい人と考えるほかない。何日もの着替えなどを持つかばんは、大きくて重くなる。近年は車輪がついたスーツケースを持って歩く人も多い。

羽田空港に行く場合は、浜松町や品川に着くまでがネックになる。とくに、山手線を利用する場合は、車内が混雑しているので、そこに大きなスーツケースを持ち込むのは、周りの人に嫌がられることになる。

しかも、重くて大きなスーツケースを持って、駅のあちこちを行き来し、時には階段もあり、けっこうしんどい。

その意味では、成田空港に行くのはまだましかもしれない。主要なターミナル駅にたどり着ければ、あとは「成田エクスプレス」がある。いっぽうで日暮里を経由できれば、「スカイライナー」がある。日暮里という駅は拠点性こそいまいちであるものの、「スカイライナー」の速達性と高頻度運転は代えがたい。

たとえば東京都調布市内在住の筆者の場合、新宿駅まで行けばあとは「成田エクスプレス」がある。

「成田エクスプレス」や「スカイライナー」は、大きなスーツケースなどを持ち込んでも問題がないように車内設備が設計されており、周囲のことを気にしなくていい。

「リムジンバス」は「荷物の大きさ」ゆえに選ばれる?

羽田空港や成田空港には、各方面から「リムジンバス」が走っている。比較的運行頻度の高いバスだと、利便性が高いといえる。羽田空港を利用する場合は、首都圏各地の主要駅近くから「リムジンバス」が運行されている。郊外の各地から羽田空港や成田空港に直接向かうことができるため、利用者は多い。

筆者が実際に利用してみると、大きなスーツケースを座席下のトランクスペースに入れている人ばかりである。荷物を持ってロングシートに座り、周りの目を気にするのはつらいのね、と感じる。荷物大きくて重いよね......。

郊外と行き来する「リムジンバス」では、楽に直行できるというのが大きなメリットだ。渋滞などに多少引っかかっても、とにかく着けばいいという考えだと、この交通手段が選ばれる。何かあった場合は、別ルートを使用して行先に向かう。利用する側も、多少遅れることを前提として乗車しているため、細かいことは気にしない。とくに空港からの帰りは、自宅に着ければあとはどうだっていい。

大きい荷物をバスに預けて快適に座っていけるなら、それに越したことはない、というのが「リムジンバス」利用者の本音ではないだろうか。

「速達性と定時性」か「荷物を運ぶのが楽」か

羽田空港アクセスは、鉄道が便利であることは確かだ。羽田空港の利用者の多くが、京急電鉄を利用する。東京モノレールの利用者も多い。速達性も定時性もある。しかし通勤型車両ゆえに、空港から離れるほどスーツケースは邪魔なものとしてほかの人から見られる。車輪があるとはいえ駅の中を運ぶのはしんどいのも、もちろんだ。

品川や浜松町といった接続駅から各方面へ向かう通勤電車に乗り、新宿や池袋、東京といった駅まで移動し、自宅へ帰る列車に乗る。そのあたりの面倒くささが、「リムジンバス」を選ばせているのかもしれない。

いっぽう成田空港は、以前から「リムジンバス」が便利な空港だった。東京都心部を中心に、各方面からバスが運行されていた。空港アクセス列車が「スカイライナー」しかない時代もあったのだ。

現在では「成田エクスプレス」「スカイライナー」が多くの人に利用され、空港へのバスも盛況だ。ただ、コロナ禍の中で運休したバス路線もあり、それが十分に復活していないところもある。そのあたりは、「成田エクスプレス」が山手線内主要駅に停車していることで補っているといえる。

鉄道は速達性と定時性、バスは荷物を運ぶのが楽というメリットがあり、それぞれ空港アクセスで選ばれているといえるだろう。とくに「大きなスーツケース」を持つ場合、どちらを重視するかはシビアな問題になるのでは。(小林拓矢)


筆者プロフィール

こばやし・たくや/1979年山梨県甲府市生まれ。鉄道などを中心にフリーライターとして執筆活動を行っている。著書『関東の私鉄沿線格差』(KAWADE夢新書)、『JR中央本線 知らなかった凄い話』(KAWADE夢文庫)、『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。

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