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英総選挙、2010年からの保守党政権の終焉か…獲得議席は前回選の3分の1との予想も

読売新聞 / 2024年6月28日 0時44分

26日、英中部ノッティンガムで開かれた党首討論会に参加するスナク氏(右)とスターマー氏=AP

 【ロンドン=蒔田一彦、中西梓】英下院(定数650)の総選挙は7月4日の投票日まで1週間を切った。英メディアなどは世論調査を基に、スナク首相率いる与党・保守党が最大野党の労働党に大敗する見通しを示している。2010年から続いた保守党政権の終了と、労働党への政権交代が現実味を増している。

 スナク氏が5月にサプライズ解散に踏み切って以降も保守党の支持率は低迷が続く。英調査会社ユーガブが19日に発表した保守党の予想獲得議席数は108議席となった。19年の前回選では365議席を得ており、その3分の1程度に落ち込む見通しだ。ユーガブは「保守党の200年の歴史で過去最低の議席数になりそうだ」とする。保守党の獲得議席が2ケタにとどまるとの予測もある。

 労働党の予想議席数は半数を大幅に超える425議席となり、前回の202議席から倍増する見通しだ。トニー・ブレア氏が党を率いて政権を取った1997年以来の地滑り的勝利になる可能性がある。

 スナク氏と労働党のキア・スターマー党首は26日夜、英BBC主催の党首討論会に臨んだ。スナク氏はインフレ(物価上昇)対策などの実績を強調し、「仕事を最後までやらせてほしい。労働党が政権を取れば税金は上がり、国境は不安定になる」と訴えた。両党の違いが明確な不法移民対策についてスターマー氏に畳みかけるように質問し、会場から拍手を浴びた。

 討論会でのスナク氏を評価するメディアが目立ったが、最終盤の選挙戦に与える影響は限定的だとの見方が大勢だ。ザ・タイムズ紙は「選挙戦の流れを変えるという望みは消え、今やスナク氏の仕事はダメージを最小限に抑えることになった」と指摘した。

 ユーガブは、欧州連合(EU)離脱運動を主導したナイジェル・ファラージ氏が党首に就いた反移民政党の改革党が5議席を獲得すると予測した。保守党の支持層の一部が支持に回っているとみられ、保守層が分裂して労働党に有利に働いている面もありそうだ。

 ジェレミー・ハント財務相やグラント・シャップス国防相ら現職閣僚も軒並み落選の危機に直面し、スナク氏自身も労働党候補と激しく競り合っている。英紙デイリー・テレグラフによると現職首相が落選すれば史上初めてという。

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