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岸田首相、新たな足場獲得を模索…党内横断的なグループ会合に相次いで出席

読売新聞 / 2024年6月28日 0時52分

 自民党内で秋の総裁選に向けた動きが加速している。多くの派閥が解散を決めるなか、岸田首相(党総裁)は党内横断的なグループの会合に相次いで出席し、かつての岸田派に加え、新たな足場獲得を目指す対応をみせている。出馬の意欲を表面化させる例も増え、「ポスト岸田」候補の動向も一段と活発化している。

 首相は27日夜、東京都内のホテルの中国料理店で開かれた「一区議員懇親会」に出席した。衆院1区を地盤とする議員約15人が集まり、広島1区選出の首相も誘いを受けた。都市部が多い1区は無党派層の比率が高いなど共通の選挙区事情を抱え、出席者は「1区同士は互いに共感でき、距離も近づきやすい」と語る。

 26日夜には、母校・早稲田大同窓の「稲門会」に出席し、解散した安倍、森山両派や無派閥の若手らと上機嫌で酒を酌み交わした。

 こうした首相の動きに対し、党内では「新たな支持基盤作りでは」との見方が出ている。首相は27日に森山総務会長とも会食するなど派閥 領袖 りょうしゅうクラスとの面会も重ねている。政治資金規正法違反事件を受けて麻生、茂木両派を除く4派閥が解散を決めてから初となる総裁選となり、党ベテランは「『派閥なき総裁選』を戦うため、様々な足場を模索しているのだろう」と指摘する。

 「ポスト岸田」をうかがうとされる茂木幹事長も、茂木派外への浸透を図っている。25日夜には元二階派中堅議員のパーティーに出席し、26日昼には無派閥議員の会合で講演した。元安倍派の中堅・若手らとも会食を重ねている。

 総裁選への態度を明確にしてこなかった河野デジタル相は国会閉会後、出馬の意向を周辺に伝えた。所属する麻生派会長の麻生副総裁と26日に会食した際にも意欲を伝えたとみられる。27日に記者団に出馬の意向について問われると、「(会食で)何の話をしたか言ったことはない」とはぐらかした。河野氏周辺は「現職閣僚でもあり、まだ表で表明するタイミングではないとの判断もある」と解説する。

 若手を中心に出馬に待望論がある小林鷹之・前経済安全保障相も18日公開のオンライン番組で、「いつか首相として国の かじ取りを担っていく覚悟を持ってきた」と語った。

 通常国会中は「仲間割れ」に見えかねない総裁選に関する言動は抑制的だったが、閉会を受けて、菅前首相が首相交代に言及するなど積極的な発言が相次いでいる。党幹部は「内閣支持率が低迷するなか、ポスト岸田を占う動きは今後も続くだろう」と分析している。

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