盗撮やつきまとい、座席のアップグレードなど過剰な要求はカスハラ…ANAHDと日本航空が統一基準策定
読売新聞 / 2024年6月28日 18時48分
ANAホールディングスと日本航空は28日、乗客から理不尽な要求を突きつけられる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に対する基本方針を共同で策定したと発表した。カスハラの定義や分類を共通で明文化することで、業界としてカスハラへの対応を取りやすくする。
カスハラを「顧客が優越的な立場を利用し、不法行為や不当な要求をすることで、従業員の就業環境が害されること」と定義し、組織的に対応することを明確にした。具体的な行為を、暴言や暴行、セクハラなど9種類に分類した。
「過剰な要求」は、規定を超えた補償金や座席のアップグレードを求めることなど。「社員を欺く行為」として、搭乗券の不正利用のほか、元からあった手荷物の傷をフライトによるものだと主張することなどを挙げた。「セクハラ」には、盗撮やわいせつ行為のほか、つきまといなども含むとした。
これまでは統一基準がなかったが、定義をはっきりさせることで、乗客の言動がカスハラなのかどうか、従業員が現場で判断しやすくなる。利用者への発信を強化し、カスハラの未然防止を図る狙いもある。
ANA、JALとも昨年度、それぞれ約300件のカスハラが社内で報告されている。両社の労働組合が加盟する航空連合が2022年に行った調査では、客室乗務員の7割以上が、「乗務する機内で盗撮や無断撮影をされたことがある」「あると思う」と答えた。また、従業員の37%が「1年以内にカスハラを受けた」と回答した。
ANAでカスハラ対策を担う宮下佳子CS推進部長は28日の記者会見で、「業界の魅力が薄れれば、働きたいと思う人が少なくなる。放置できない問題だ」と強調した。
この記事に関連するニュース
-
「土下座しろ」「バカ野郎」はアウト! ANA & JALが「カスハラ」対策で共同方針
J-CASTニュース / 2024年6月30日 14時0分
-
ANAとJAL共同で「カスハラ」対策 乗客の悪質な実態とは? 乗務員にコップ“投げつけ”…「ふざけるな!」暴言も
日テレNEWS NNN / 2024年6月28日 23時16分
-
「土下座しろ!」「謝罪に来い!」ANAとJAL、カスハラ行為にNOを表明
ASCII.jp / 2024年6月28日 21時20分
-
ANAとJAL「カスハラ方針」共同で策定 23項目の“行為例”も紹介
ORICON NEWS / 2024年6月28日 14時2分
-
航空会社職員へのカスハラ、JAL・ANA「もう許しませんよ」 ”貴重なご意見”と何が違う? 2社で新ルール設定
乗りものニュース / 2024年6月28日 13時58分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)