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阿部慎之助監督、若手への技術指導は「ほぼ口を出さない」…チャンス与え「プロの姿勢」期待

読売新聞 / 2024年6月30日 12時0分

練習中に秋広(左)に声をかける阿部監督=黒瀬祐生撮影

[新風]巨人・阿部慎之助監督

 先頭に立ってペナントレースを戦う巨人の阿部監督には、身に染みていることがある。「今の時代の選手たちには、反骨心みたいなものがないように見える。プレッシャーをかけるような言い方をしても、ついてこないしね」。勝てる集団を作りあげる上で、悩ましい課題と向き合っている。

 2020、21年の二軍監督時代は、気付いたことがあれば口を酸っぱくして指導し、厳しい言葉も交えて選手と向き合った。しかしチームの先導役となった今季、アプローチの仕方は少し変わった。技術的な指導はコーチ陣に任せ、選手に伝えるべき最低限のこと以外は「ほぼ口を出さない」。 萎縮 いしゅくせず、自発的に取り組むことを期待しているのだ。

 シーズン当初から、若手に惜しみなくチャンスも与えている。その分、アピールできなかった選手の入れ替えは頻繁だ。高卒4年目の秋広は5月上旬、今季初めて一軍に昇格したが、約2週間で降格。6月に再び一軍へ呼ばれたが、20日間ほどでまたファーム調整を命じられた。昨年は中軸も担うなどブレイクした21歳のホープは今季、出場17試合で打率2割2分9厘、0本塁打ともがいている。

 「持っているものは素晴らしい」と秋広の素質にほれ込むからこそ、阿部監督は殻を破りきれない姿をもどかしく感じているのだろう。一軍で求められているものを理解しているか、そのための準備はできているか――。重視するのは結果だけではない。「ちゃんと、周りに『すげえな』と思わせないといけない」と発奮を期待する。

 ドラフト1位入団の監督も、周囲に認められるため、がむしゃらに、必死の思いで食らいつき、球界を代表する選手となった。時代は移り変わっても、プロの厳しさを体感してきた者として、譲れない信念がある。

 「自分は、これだけやってきたんだと言えるかどうか。それほど、強い気持ちを持って野球に打ち込めるか、試合に臨めるかが一番大事。そこは求めていきたい」。次代を担う若者たち一人ひとりに、伝えたい思いだ。(平山一有)

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