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介護の人員配置に統一見解、厚労省が着手…各自治体のばらつき抑え事業展開を後押し

読売新聞 / 2024年6月30日 5時0分

 厚生労働省は今年度から、介護サービスの人員配置に関する統一見解の策定に着手する。施設管理者や従業員に求める資格や経験年数など、各自治体が独自に設定している要件の過度なばらつきを抑えることで、介護事業者の事業展開を後押しする狙いがある。厚労省は実態調査を踏まえ、2026年度までに統一見解を策定する方針だ。

 介護サービスの人員配置は、通所介護や訪問介護といった形態ごとに、厚労省令で職員や生活相談員の人数など最低限の基準が定められている。省令以上の要件は自治体の裁量に委ねられており、生活相談員に介護福祉士などの資格所持を義務付けたり、管理者に一定の実務経験年数や兼務禁止を求めたりするケースがあるとされる。

 複数自治体で広域展開する介護事業者にとっては要件の確認作業に手間がかかるほか、「限られた人材を効率的に配置できず、人手不足に拍車をかけている」との指摘が出ている。

 厚労省も自治体の独自要件を全て把握しているわけではなく、政府が昨年6月に閣議決定した規制改革実施計画には、自治体の独自要件の整理・公表の検討が盛り込まれた。

 こうした状況を受け、厚労省は今年3月、介護事業者から特に見直しの要望が強かった施設管理者の兼務制限について、「個別の事業所の実態を踏まえずに(兼務を)一律に認めないのは適切ではない」とする通知を全国の自治体に発出した。今年度は通知の順守状況や、その他の要件についての実態調査を行う予定だ。

 もっとも、自治体が設定する要件の多くは、主に介護の質の確保を目的としている。厚労省は、規制緩和が介護の質の低下を招かないよう、引き続き自治体の裁量は認めつつ、どのような要件が適切もしくは過剰なのかの線引きを統一見解で示したい考えだ。

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