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大谷翔平「シー・ユー・ガイズ」と言い残す…ロバーツ監督は中堅手を二遊間に置く執念の采配

読売新聞 / 2024年6月30日 14時31分

ジャイアンツ戦の3回、中越えに26号ソロを放ちベンチでロハス(手前)と喜ぶ(29日)=AP

 【サンフランシスコ=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平は29日(日本時間30日)、敵地サンフランシスコでのジャイアンツ戦に1番指名打者で出場し、三回に2試合ぶりの本塁打となる中越えの26号ソロを放って4打数1安打1打点だった。チームは延長十一回に7点を勝ち越し、14―7で勝利した。

 激闘を制した後、ドジャースのロバーツ監督は球場内の監督室で瓶ビールを飲み、上機嫌だった。大谷の本塁打について問われ、「今日、打ったのか? 昨日じゃなかった?」と冗談を飛ばし、爆笑を誘った。

 大谷の26号ソロが飛び出したのは序盤、1―1の三回。右腕ハワードに対し、2球連続で空振りして追い込まれた。1ボールの後にファウルで2球粘り、6球目。内角高めに浮いたスライダーを振り抜くと、打球は高く上がって中堅フェンスを越えた。これで6月は計12本塁打、24打点となった。ドジャースファンの歓声とジャイアンツファンのブーイングが入り混じる中、ダイヤモンドを回った。

 ジャイアンツとのナ・リーグ西地区のライバル対決は、前夜に引き続き、終盤まで接戦となった。

 ロバーツ監督も執念の采配を見せた。無死二塁の場面から始まる延長戦。十回裏の一死満塁のピンチでは、中堅手のテーラーを二遊間に配置して内野手を5人にし、残った2人の外野手は左中間と右中間に守らせるシフトを敷いた。一か八かの賭けと言えたが、8番手のハドソンが空振り三振と捕邪飛に仕留め、窮地を脱した。

 十一回、先頭で打席に入った大谷は申告敬遠で勝負を避けられたが、続くスミスが左中間を破る二塁打を放つと、一塁から快足を生かして一気に生還した。勢いのついたドジャースはこの回、計7点を奪って試合を決めた。

 試合後のクラブハウスでは大音量の音楽が流れ、劇的な勝利を喜び合った。大谷もいつもより高揚していたのかもしれない。「シー・ユー・ガイズ(またね)」と日米の報道陣に言い残して、球場を後にした。

 30日は、サンフランシスコでの今季のレギュラーシーズン最終戦となる。

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