永世棋聖獲得の藤井聡太竜王、一夜明け「これまでの方々のように長期間にわたって活躍したい」

棋聖５連覇を決め、記者会見で「永世棋聖」と記した色紙を手に記念撮影に応じる藤井聡太竜王（１日午後、名古屋市中区で）＝若杉和希撮影

　将棋の八大タイトルの一つ棋聖を５連覇し、自身初の永世称号（永世棋聖）資格を史上最年少の２１歳１１か月で獲得した藤井聡太竜王（名人、王位、王座、棋王、王将）が、偉業達成から一夜明けた２日、対局地の名古屋市で記者会見し、「これまで永世称号を獲得された方々のように、長期間にわたって活躍していきたい」と意気込んだ。

　永世称号は、タイトル獲得を一定回数重ねると得られる名誉称号で、永世棋聖は通算５期保持が条件だ。これまでの最年少記録は１９７１年に中原誠十六世名人（７６）が、同じく永世棋聖の資格を獲得した際の２３歳１１か月だった。５３年ぶりに記録を更新した藤井竜王について、中原十六世名人は「防衛力の強さに感心しました」と賛辞を贈った。

　藤井竜王は会見で、「中原先生に評価していただけるのはうれしく思う」とした上で、「タイトル戦を戦う上では、なるべく出来不出来の波を少なく指すことが求められる。今後そうした力をつけていけるよう頑張る」と謙虚に語った。