1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

ふるさと納税サイトのポイント還元、自治体の手数料が原資か…総務省の禁止方針に楽天「自社負担」と反発

読売新聞 / 2024年7月2日 20時31分

総務省

 総務省がふるさと納税のポイント還元を行う仲介サイトの利用を自治体に禁止する方針を示したことについて、一部の運営会社が反対している。総務省は還元競争が熱を帯び、地域振興に役立ててもらう制度の趣旨からずれているとして理解を求めている。

 「ポイント付与による競争は過熱している。原資をどこから出してくるかは、各企業の会計上のことでコメントできないが、制度の本旨を重視するという意味からも、ぜひやめてもらいたい」。松本総務相は2日の閣議後の記者会見で、弊害を説明した。

 総務省が来年10月からポイント付与を禁止すると発表した後、仲介サイトを運営する楽天グループは、インターネット上で撤回を求める署名運動を始めた。三木谷浩史会長兼社長は、「地域の自律的努力を無力化する」と批判する。

 ふるさと納税を行う場合、自治体の返礼品を紹介しているサイトを使うのが一般的だ。寄付する人は好みの返礼品を検索でき、自治体側も効率的に寄付が集められる。大手サイトは利用者を呼び込むため、寄付額に応じて買い物に使ったり、商品と交換したりできるポイントを還元してきた。

 総務省は、自治体が運営会社に支払っている手数料の一部が、ポイント付与の原資になっている可能性が高いとみている。楽天などは、「ポイントの原資は自社で負担している」と説明している。

 一方、「ふるさとチョイス」の運営会社の担当者は、自治体支援の趣旨が薄まるのはよくないとして、総務省の方針に理解を示す。「さとふる」の運営会社もルールの見直しに従う考えだ。

 ふるさと納税は、仲介サイトによるポイントの還元によって、制度が浸透した面もある。ニッセイ基礎研究所の高岡和佳子主任研究員は周知は進んだとして、「あるべき寄付の集め方について、いま一度考える必要がある」と話している。

 ふるさと納税 納税者が故郷や応援したい自治体に行う寄付。寄付をすると、一定額が住民税や所得税から差し引かれる。自分の税金の一部を希望する自治体に納めるのと同じことになる。2008年にスタートした。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください