岸田首相「多くの方々が多大な苦痛を受けてきた」…旧優生保護法訴訟の原告らと面会へ

岸田首相（３日）

　岸田首相は３日、首相官邸で記者団に対し、旧優生保護法を「違憲」とした最高裁判決について「重く受け止めている。多くの方々が心身に多大な苦痛を受けてきた。政府として 真摯 （しんし）に反省し、心から深くおわび申し上げる」と述べ、判決に基づく賠償を速やかに行う考えを示した。

　首相は同日、新たな補償のあり方について可能な限り早急に結論を出すよう関係閣僚に指示した。被害者の救済を巡っては、２０１９年４月に被害者１人当たり３２０万円の一時金を支給する救済法が成立しており、秋の臨時国会で法改正などを行い、補償することを念頭に置いたものだ。首相は月内に原告ら当事者と面会する意向も表明し、「つらい経験や思いを聞き、反省とおわびの言葉を直接伝えたい」と語った。