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福沢諭吉のふるさと・大分県中津市、1泊1万円の宿泊プランなど記念イベント

読売新聞 / 2024年7月4日 13時42分

東京証券取引所で行われた1万円札引継式で記念撮影に応じる大分県中津市の奥塚市長(前列左から2人目)、深谷市の小島進市長(同3人目)ら

 新紙幣3種類の発行が始まった3日、大分県内でも新紙幣での支払いがスタートした。東京証券取引所や約40年間にわたって1万円札の肖像だった福沢諭吉のふるさと、中津市で記念の催しが行われたほか、同市では1万円にちなんだ宿泊キャンペーンも始まった。

■詐欺に注意

 大分市の日本銀行大分支店では午前10時頃、豊和銀行から預金の引き出しを委託された警備員が1万円、5000円、1000円の新紙幣の束を慎重にジュラルミンケースに移し、運び出していた。

 新紙幣は、県内の金融機関を通じて流通する。安徳久仁理支店長は報道陣の取材に、新紙幣発行に便乗した詐欺への警戒が必要として「しばらくは(旧紙幣も)流通する。『使えなくなった』という詐欺にはくれぐれも用心してほしい」と注意を呼びかけた。

■引き継ぎ式

 東京証券取引所では、1万円札の肖像が福沢から渋沢栄一に変わるのに合わせた「引継式」が開かれた。それぞれの出身地の中津市と埼玉県深谷市が主催した。

 両市の市長はそれぞれの地酒を一つの器に注いで酌み交わし、福沢と渋沢の精神を発信する「一万円札宣言」を読み上げた。最後に日本経済の繁栄を祈願し、鐘を打ち鳴らした。

 中津市の奥塚正典市長は「経済と実学の大切さ、人材育成といった2人の姿勢は現代でも通用する。未来でも我々に光を差してくれる存在だ」と語った。

■入館無料に

 同市の福沢諭吉旧居・福沢記念館は福沢への感謝の気持ちを込め、当日限定で館内を無料開放した。

 館では、福沢が新紙幣の肖像になった1984年と2004年発行の1万円札で通称「B1号券」(記番号・A000001B)を展示している。

 運営する福沢旧邸保存会の泉史朗事務局長(65)は「肖像が変わっても、福沢先生の偉業がなくなるわけではない」と強調。館を訪れた同市の男性(80)は「40年間も1万円札の顔を続けたのは大したものだ」とたたえた。

■1万円プラン

 同市の六つの宿泊施設は「おかえりなさい福沢諭吉!プラン」と銘打ち、1泊1万円で特典も付く宿泊プランの販売を始めた。市内に泊まって福沢の功績を知ってもらおうと、中津耶馬渓観光協会と企画した。

 施設は、グランプラザ中津ホテル、スーパーホテル大分・中津駅前、東横イン大分中津駅前、農家民泊みどりさん家、ホテルルートイン中津駅前、やすらぎの郷やまくに。60施設で使える3000円分のグルメ券や市内の文化施設の共通券、中津城の御城印なども付く。

 期間は11月3日宿泊分までで、200泊に達し次第終了する。同協会の久保亮輔主任(37)は「福沢先生を忘れず、市内の観光も楽しんでほしい」と話している。問い合わせは同協会(0979・64・6565)へ。

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