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北海道の女子高校生殺害、転機は橋から100キロ両岸を徒歩で調べた大規模捜索…捜査幹部「遺体を発見できるかがカギだった」

読売新聞 / 2024年7月4日 7時50分

 北海道留萌市の女子高校生(17)が殺害された事件は3日、旭川地検が旭川市の無職内田 梨瑚 りこ容疑者(21)を殺人罪などで起訴し、知人の無職女(19)も同様の非行事実で旭川家裁に送致したことで一つの節目を迎えた。4月下旬に始まった捜査は事実上終結し、道警の捜査幹部は「遺体を発見できるかどうかがカギだった」と明かす。

 起訴状などによると、女子高校生は4月18日夜、内田容疑者らから呼び出され、 執拗 しつような暴行を受けた後、旭川市の神居古潭地区にある神居大橋から石狩川に転落させられたという。地検は「溺死」の形で殺害された時間を19日午前3時29分頃〜同48分頃としている。

 女子高校生の遺族が道警に行方不明届を提出したのは4月22日。すぐに内田容疑者らの関与が浮上し、道警は24日から5月6日にかけ、内田容疑者と女、いずれも16歳の男女を監禁容疑などで逮捕していく。女子高校生の足取りが神居大橋で途絶えたことも判明した。

 客観的な状況をみれば、女子高校生は神居大橋で殺害された可能性が高い――。道警は殺人事件として立件を目指すと決断し、重要な「証拠」となる遺体の捜索を本格化させた。まず投入したのはヘリコプターだ。ヘリと地上の捜査員らが連携し、橋から下流へと捜索を進めていく。だが、ちょうど草木が伸び始める季節で視界は悪く、大きな手がかりは得られなかった。

 転機となったのは、5月20日から3日間の予定で実施した大規模捜索だった。道警は橋から江別市まで約100キロの両岸を徒歩でくまなく調べた。海上保安庁にも協力を仰ぎ、ドローンや潜水士も投入した。

 女子高校生の遺体が見つかったのは捜索2日目の21日、橋から約60キロも離れた奈井江町内の川岸だった。「ご遺体が見つからなければ、立件できなかったかもしれない」。捜査幹部の一人は打ち明ける。

 道警は証拠を固める作業を終え、6月12日午前10時8分と同12分、内田容疑者と女の逮捕状をそれぞれ執行した。罪名の欄には「殺人」と書かれていた。

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