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バーベキューで学生4人死傷、第三者委がアルコール使用発案の理事長の責任認定…「服従するしかない雰囲気が蔓延」

読売新聞 / 2024年7月4日 20時36分

男子生徒らがやけどをしたバーベキュー会場(福岡県柳川市、2023年6月8日撮影)

 福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で昨年5月、バーベキューコンロにかけたアルコールが引火して男子学生4人が死傷した事故で、弁護士らでつくる第三者委員会が4日、調査報告書を公表した。第三者委はアルコールの使用を発案した古賀英次理事長(65)の責任を認定した上で、職員が危険性を進言できない閉鎖的な組織風土も一因となったと結論づけた。

 古賀理事長はこの日、記者会見を開いて「安全に対する配慮を著しく欠いた」と謝罪し、同日付で理事長を辞任すると表明した。

 報告書によると、古賀理事長は食中毒などを防ぐため、消毒用アルコールを使って短時間で着火すると職員に伝えた。複数の職員が「危ない」と感じたが、異論は出なかったという。

 アルコールをかける古賀理事長を見た職員が約1リットルをコンロに注いだことで燃え上がり、男子学生(当時18歳)が翌月に死亡した。この職員は第三者委に「早く火をつけないと迷惑をかける。理事長から怒られるのが嫌だった」などと説明した。同僚は古賀理事長が以前からこの職員を集中的に 叱責 しっせきしていたと証言した。

 第三者委は古賀理事長による長年の「ワンマン経営」の下、職員の間に「理事長に服従するしかない」という雰囲気が 蔓延 まんえんしていたと指摘した。中馬充子委員長(西南学院大教授)は「強権的経営が続く中、理事長の危機管理意識の欠如と相まって引き起こされた」と述べた。

 古賀理事長は会見で「仕事ができない職員を強く指導したことはあったが、ハラスメントという認識はない」と語った。福岡県警は1月、古賀理事長ら3人を業務上過失致死傷容疑で福岡地検に書類送検している。

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