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アニメを背景にした文楽公演、9〜10月にアメリカ巡演へ…「曽根崎心中」名場面

読売新聞 / 2024年7月5日 12時32分

アニメーションの背景が取り入れられた文楽「曽根崎心中」(3月、東京・有楽町のよみうりホールで)=永井秀典撮影

 アニメーションによる動く背景画で「曽根崎心中」の名場面を上演する文楽公演が9〜10月に米国5都市を巡演することが決まった。

 日本が誇る伝統芸能と「クールジャパン」の象徴のアニメが融合した公演で、今年3月に東京で上演され、海外からの観光客を中心に人気を博した。今回の巡演は、さらに訪日観光を促進させようと国立劇場(東京)が企画・制作する。諸外国でも人気が高い文楽だが、コロナ禍の間は国外に出られなかったため、5年ぶりの海外公演となる。

 上演されるのは「曽根崎心中」のクライマックス「天神森の段」(約30分)で、 醤油 しょうゆ屋の手代、徳兵衛と遊女お初が大坂の天神森をさまよい、やがて相果てるさまが描かれる。うっそうと茂った木々や夜空の星々などを精密かつ幻想的に描いた背景画は「となりのトトロ」「もののけ姫」などスタジオジブリ映画の背景美術でも知られる男鹿和雄さんが担当した。

 9月28日から10月12日までの間にロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントンなど5都市で計9公演を開催。人形がはしごを登る演出が見どころの「 伊達娘恋緋鹿子 だてむすめこいのひがのこ 火の見 やぐらの段」も上演。英語による解説も充実させるという。

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