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ニャンとか見つけたい、路地の猫探し写真集が人気…写真家「すべて猫任せです」

読売新聞 / 2024年7月5日 16時0分

 兵庫県尼崎市の写真家、小林哲朗さん(45)が、地元の路地などで見つけた猫の写真集「おるね 路地猫さがしBOOK」(亜紀書房)を出版した。間近に迫るのではなく、建物の陰などからのぞく姿を離れた場所から景色と一緒に撮影したことで、どこにいるのか探す楽しみが生まれ、評判を呼んでいる。小林さんは「自然に隠れている姿を見つける面白さがある」と話す。(山口景子)

 保育士から2012年に写真家に転身した小林さんは、大阪府内や尼崎市などで工場夜景や廃虚を撮り続けてきた。対象を大きなものから小さなものに変えてみようと、23年4月、建物の陰から顔を出す猫の写真を撮り、自身のX(旧ツイッター)に投稿。反響が大きく、猫を追いかけることに決めたという。

 尼崎市や神戸市、和歌山県海南市などで昭和の雰囲気が残る路地や公園を巡り、猫にレンズを向ける。できるだけ近寄らず、餌付けもしない。2時間歩いても一匹も出会えない日もあるが、「すべて猫任せです」と笑う。

 Xに写真を載せ、「おるね」とだけつぶやくと、閲覧した人から「おった!」「見つけてほっこり」などの書き込みが相次ぐ。写真集には66枚を収録。初版6000部の売れ行きは好調で、重版も検討されている。小林さんは「離れて撮るので、スマートフォンでの撮影にも向いている。町の風景を楽しみながら、路地猫を探してみませんか」と呼びかけている。A5判変型、96ページ、税込み1760円。

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