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今夏のエアコン「AIで省エネ」人気…室温先読みし運転調整、夏場の冷やしすぎ防ぐ

読売新聞 / 2024年7月6日 7時51分

 AI(人工知能)の搭載で省エネルギー性能を高めたエアコンが、消費者の間で人気を集めている。冷房や暖房というエアコンの基本性能では差別化が難しくなるなか、メーカー各社も消費電力量の少なさなどを積極的にアピールしている。(橋谷信吾)

基本性能 差別化難しく

 「霧ヶ峰」ブランドのエアコンを展開する三菱電機は、AIを搭載した省エネ性能が高い機種の生産を強化している。主力工場である静岡製作所(静岡市)の小野達生所長は、「AIを使った機能は快適性能や省エネ性能に直結し、今も差別化できる分野だ」と強調する。

 三菱電機は、AIが屋内外の温度変化の違いなどから建物の断熱、気密性能などを学習し、室温変化を先読みして運転を調整する機能を一部の機種に搭載している。夏場は冷やしすぎを防ぐことで、従来機種より、起動時の消費電力を約8%削減できるという。さらに、室内にいる人の脈拍を非接触で計測するセンサーとAIを連動させ、人の感情を推定して温度や気流を制御する機能を搭載する機種も増やしている。

 パナソニックは、リモコンのボタン一つで、季節や温度に合わせてAIが運転モードと温度を自動的に選択する機能を新たに導入した。最新機種には、インターネット経由で気象情報を把握し、AIが室内の温度変化を先読みして運転を調整する機能なども搭載されている。

 また、シャープは、住宅用太陽光発電システムと連携させることで、AIが余剰電力量を予測してエアコンの運転を調整する機能を最新機種に採用した。余剰電力を効率的に活用することで、モデルケースでは消費電力量を従来機種に比べて約25%減らすことができたとしている。

5月出荷 16%増

 日本電機工業会(JEMA)によると、5月のルームエアコンの国内出荷台数は前年同月比16・1%増の98・6万台だった。気温の高い日が続いたため、4月の18・8%増に続き、2か月連続で高い伸び率となった。

 消費生活アドバイザーの丸山晴美氏は、「エアコンは家庭内で使用時間が長い。AIを搭載し、省エネ性能が高いエアコンの人気は続くとみられ、今後、メーカー側が注力する製品になる」と指摘している。

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