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法服姿で写真撮影、「私もヒロイン」ファン続々…札幌市資料館に朝ドラ「虎に翼」効果

読売新聞 / 2024年7月6日 8時10分

刑事法廷展示室で法服を着てドラマの登場人物になりきる来館者(札幌市中央区で)

 札幌市資料館(旧札幌控訴院庁舎)の来館者が急増している。NHK連続テレビ小説「虎に翼」で伊藤沙莉さん演じるヒロインの猪爪寅子も着た戦前の法服姿で写真撮影ができるなど、ドラマファンが全国から訪れている。同館は「想像以上の反響。資料館の認知度が上がってほしい」と期待する。(中尾敏宏)

 資料館は現在の札幌高裁にあたる札幌控訴院として1926年に建てられた。戦前の大日本帝国憲法下で置かれた全国8か所の控訴院のうち、現存するのは名古屋控訴院(現在の名古屋市市政資料館)と2か所しかない。札幌軟石とレンガを組み合わせた建物は2020年、国の重要文化財に指定された。

 館内の刑事法廷展示室は、改修が加えられながら控訴院の法廷が再現されている。入り口や柱は当時のまま残っており、日本初の女性弁護士の一人で、戦後に裁判官を務めた三淵嘉子(1914〜84年)がモデルの寅子が、ドラマで立った法廷を思い起こさせる。

 法壇の脇には、実際に弁護士が着用した3着の法衣と法冠がガラスケースに展示されている。来館者が着られるのは2021年に「札幌ファッションデザイン専門学校DOREME」(中央区)の協力で復元されたレプリカだ。

 唐草模様の刺しゅうが白の弁護士、紫の判事、赤の検事と3種類用意されたレプリカは、3年の月日を経てファンの憧れの一着となった。これを目当てに観光客が九州や千葉など全国から駆けつけ、実際に着て撮影する人もいるという。

 同区の主婦(59)は、法服を身にまとい、「寅ちゃんにもっと親近感がわいた」とドラマのオープニング映像のように両手を広げた。

 ドラマの放送開始後、月ごとの来館者数は5月が1万3600人(前年同月比1700人増)、6月は1万5600人(同2400人増)を記録。6月は過去10年で最多を更新した。

 同館の坂本晴夫館長(75)は「朝ドラを機に市民らに控訴院や建物の歴史も知ってもらいたい」と話している。

 同館は毎週月曜日と年末年始が休館日で、開館時間は午前9時〜午後7時。入館は無料。

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