英スターマー政権、財務相に女性初のリーブス氏…イングランド銀行で日本経済の分析担当

　【ロンドン＝蒔田一彦】英総選挙に勝利した労働党のキア・スターマー首相は５日、組閣を行い、主要ポストの財務相に女性初となるレイチェル・リーブス下院議員を起用した。副首相にも女性のアンジェラ・レイナー労働党副党首が就任した。

　リーブス氏は２０１０年に下院議員に初当選し、２１年から労働党の「影の内閣」で財務相を務めていた。英ＢＢＣによると、イングランド銀行（中央銀行）のエコノミストとして日本経済の分析を担当した経歴を持つ。リーブス氏は５日の就任あいさつで、「史上初の女性財務相になれたことを光栄に思う」と述べた上で、「全ての若い女性へ。皆さんの野心や希望、夢に天井があるべきではないと示したい」と語りかけた。

　ＢＢＣによると、外相に就いたデビッド・ラミー下院議員の両親は南米ガイアナ出身。ラミー氏は黒人の英国人として初めて米ハーバード大の法学修士を取得した。就任初日の５日、米国やウクライナ、アイルランドの外相らと電話会談をこなした。

　国防相には、ブレア、ブラウン両政権で閣外大臣や政務官を歴任したベテランのジョン・ヒーリー下院議員が就いた。