パリ五輪トライアスロン、セーヌ川水質悪化なら数日延期…改善しなければスイム除く「デュアスロン」に

パリ中心部で行われたトライアスロン女子のテストイベント（２０２３年８月）

　【パリ＝平地一紀】パリ五輪（２６日開幕）の大会組織委員会は５日、パリ中心部のセーヌ川が舞台となるトライアスロンとオープンウォータースイミング（ＯＷＳ）について、降雨の影響などで川の水質が基準に満たない場合、日程を数日ずらして実施する方針を明らかにした。それでも水質が改善しなければ、トライアスロンはスイムを除いたバイクとランのデュアスロンとして行い、ＯＷＳはパリ郊外にあるカヌーとローイングの会場で開催する方向という。

　組織委は取材に対し、「我々の最大の優先事項と責務は、五輪のために何年もかけて練習してきた選手らが、心を落ち着かせたまま、準備を終えられることだ」と対策を公表した理由を説明した。

　トライアスロンとＯＷＳを巡っては、昨年８月の五輪テストイベントも、直前の大雨で汚水が流れ込んで水質が悪化し、中止などの影響が出た。仏政府やパリ市などは、総額１４億ユーロ（約２４００億円）を投じ、水質改善に取り組んできた。