1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

福島県いわき市で発見の化石、世界最小級のハチの新種だった…県立博物館などの研究グループが発表

読売新聞 / 2024年7月8日 14時33分

発見された雄の化石(福島県立博物館提供)

 福島県立博物館(会津若松市)などの研究グループは、福島県いわき市内の中生代白亜紀の地層から昆虫の化石が見つかり、世界最小級のハチ「ムカシホソハネコバチ」の新種と判明したと発表した。昆虫と植物の共生関係の解明につながる可能性があるという。日本古生物学会の国際学術誌に1日付で掲載された。

 化石が発見されたのは、これまでに恐竜の化石が発見されている「双葉層群」のうち、約8800万〜約8630万年前の地層。体長約0・4ミリの雌雄が1体ずつ、 琥珀 こはくの中に閉じ込められていた。ムカシホソハネコバチの化石が見つかるのは国内2例目で、雌雄そろっての発見は初めてという。

 発見者で同市の化石愛好家・鈴木千里さんにちなみ、「チサトムカシホソハネコバチ」(和名)と名付けられた。

 研究グループは、昆虫化石の専門家と、中生代の地層を専門とする同博物館・猪瀬弘瑛主任学芸員(40)で構成。琥珀の表面を削って光を透過できるようにし、顕微鏡で観察した。羽の毛がまばらに生えていたり、頭の形が丸かったりするなどの特徴を従来の種と比較し、新種と特定した。

 近くの地層では、地球上に花が出現し始めた時代とされる頃の、大きさが1ミリに満たない花の化石も見つかっている。蜜のやりとりや花粉の運搬など初期の花と昆虫の関係を調べることで、花が大型化した経緯の解明などにつながることが期待されるという。

 猪瀬主任学芸員は「双葉層群では、多くの琥珀が見つかっている。当時の自然の多様性について、双葉層群が研究の第一歩になるのではないか」と話している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください