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水俣病マイク切り問題受けて再懇談スタート、伊藤環境相が被害者団体に謝罪…回答に反発も

読売新聞 / 2024年7月8日 13時8分

 水俣病の患者・被害者団体と伊藤環境相との懇談で、環境省職員が団体側の発言中にマイクを切った問題を受け、伊藤氏と団体側の再懇談が8日、熊本県水俣市で始まった。伊藤氏は、問題が起きた5月の懇談時に団体側が提出した共同要求書に回答したが、団体側は、具体的な中身がないとして「ゼロ回答だ」と反発した。

 再懇談は8、10、11日の3日間で行われ、初日は5月の懇談に参加した8団体のうち、水俣病被害者・支援者連絡会に所属する6団体が対象。5月の懇談では「1団体3分間」が持ち時間だったが、今回は発言時間は制限しない。

 午前8時20分頃に会場に到着した伊藤氏は、6団体の代表ら一人一人に頭を下げた。冒頭、マイクを切ったことを「 真摯 しんしに耳を傾ける意識が欠如していたことは遺憾だ。大いに反省している」と改めて謝罪。「十分な時間で丁寧な意見交換をしたい」と述べた。

 団体側は要求書で、現行の水俣病の認定制度を「被害の実態を無視している」として見直しを求めていた。未認定患者の救済を目指した2009年の被害者救済法に明記され、実施されていない不知火海(八代海)沿岸の健康調査の早期実施なども主張していた。

 これに対し、伊藤氏は、水俣病に関する過去の判決を踏まえ、水俣病の認定基準は否定されていないとした。健康調査に関しては「手法を開発中。遅くとも2年以内をめどに開始できるように必要な準備を進める」としたが、団体側は「これまでの交渉と同じもの」などと批判した。

 伊藤氏はこの日、1956年の水俣病公式確認のきっかけとなった「原点の患者」とされる小児性患者・田中実子さん(71)とも対面した。関係者によると、歴代の環境相で田中さんと会うのは伊藤氏が初めてという。

 残る2団体との懇談は10、11日に行われる。鹿児島県長島町の離島・獅子島などを訪問し、団体の島民らと面会する。

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