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フランス国民議会選挙、左派政党連合が最大勢力に「マクロン大統領の敗北は明らかだ」

読売新聞 / 2024年7月8日 11時9分

7日、パリで、決選投票後に演説する急進左派政党「不服従のフランス」のメランション氏=AP

 【パリ=梁田真樹子】フランスで7日、国民議会(下院、定数577)選挙の決選投票が実施され、即日開票された。第1回投票で得票率首位となった極右の流れをくむ右派政党「国民連合」(RN)に対し、左派の政党連合とマクロン大統領率いる中道の与党連合が候補者の一本化による共闘で巻き返し、左派政党連合が最大勢力、与党連合が2位となった。RNは3位に沈んだ。

 仏内務省が公表した開票結果に基づく仏紙「ル・モンド」の集計によると、改選前に149議席だった左派政党連合は182議席を獲得した。与党連合は解散前の250議席から大幅減の168議席だった。過半数をうかがう勢いとみられたRNは、解散前の88議席から伸ばしたものの、共闘勢力を含めて143議席にとどまり、事前予想に反して選挙戦の終盤で失速した。

 仏内務省によると、投票率は66・6%で、2022年の前回選を約20ポイント上回った。RNの躍進に警鐘を鳴らす与党連合と左派政党連合が異例の共闘を示す中、有権者の関心が高まった。

 与党連合が最大勢力の座を譲り渡すことで、マクロン氏の政権運営は難しさを増す。主要3勢力がいずれも過半数に届かない「ハング・パーラメント(中ぶらりん議会)」となる中、社会党など穏健な左派政党と法案ごとの協力を模索するとの観測が浮上している。

 与党連合の選挙戦を指揮したガブリエル・アタル首相は7日、辞意を表明した。首相は議会多数派から選ばれてきた。左派政党連合を主導する急進左派政党「不服従のフランス」(LFI)のジャンリュック・メランション氏は7日、「大統領の敗北は明らかだ」と述べ、左派政党連合からの首相任命をマクロン氏に求めた。マクロン氏はLFIとの政権協力を否定しており、多数派工作が激化しそうだ。

 一方、RNのジョルダン・バルデラ党首は「(左派政党連合と与党連合が候補者を一本化した)『不名誉な同盟』があったにもかかわらず、RNは史上最大の躍進を遂げた」と強調した。

 仏国民議会選は小選挙区制で、6月末の第1回投票で有効投票の過半数を取る候補者がいなかった501選挙区で決選投票が行われた。

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