1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

山形県産サクランボ、高温影響で出荷量大幅減…ふるさと納税返礼品7万件以上が発送できず「災害に近い」

読売新聞 / 2024年7月8日 10時57分

シワになるなど傷んでしまったサクランボ(6月27日、山形県天童市で)=柏このか撮影

 国産サクランボ収穫量の7割以上を占める山形県産サクランボの出荷量が、高温の影響で平年より大幅に減少している。ふるさと納税の返礼品としても人気だが、7万件以上が発送できない事態になっている。

 主力品種「佐藤錦」を中心に計1500本のサクランボを栽培する同県天童市大町の農園「大町さくらんぼ園」では、実が小ぶりだったり傷んだりした。代表の武田章さん(72)は「50年以上栽培しているが、こんなのは初めてだ」と嘆く。

 県などによると、5月下旬は例年より寒暖差が大きく、サクランボの実が成長する前に着色が進んだ。さらに、6月は平均気温が平年に比べて1・8度高く、実が一気に熟してしまい、収穫しきれずに傷んでしまったという。そのため、例年7月上旬まで収穫が行われるが、今年はすでに多くの農園で終えてしまった。

 県は当初、1万2000トンの収穫量を見込んでいたが、大幅に下回る見通し。市場ではサクランボが品薄となり、取引価格が上昇。6月24日時点で東京都中央卸売市場で取引された数量は昨季の4割程度、平均価格は1・4倍になった。

 ふるさと納税への影響も甚大だ。6月下旬の県のまとめでは、県と県内18自治体で返礼品のサクランボ約7万7600件分が送れず、シャインマスカットなど他の返礼品に変更するなどの対応に迫られている。

 吉村美栄子知事は「災害に近い」との認識を示し、農家に費用や技術面の支援を行う方針だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください