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「日本再発見」ティムラズ・レジャバさん ジョージア大使の日本愛

読売新聞 / 2024年7月12日 15時30分

 「日本には多くの美点が眠っているのに、日本人はその価値を見過ごしている」。コーカサス地方のジョージアで生まれ、4歳で初来日。日本の大学を卒業、日本企業勤務も経験し、現在は母国の駐日大使を務める。人生の半分以上を過ごしてきた「第二の故郷」への、もどかしい思いを一冊の本にした。

 美点はまず「日本語」。日本を訪れた外国人は「その響きに魅了される」。たとえば、「食感を表す『モチモチ』には楽しげな語感がある」。一方、一部の美しい言葉があまり使われなくなっていると聞き、心配している。

 そして「学校」。「勉強をするだけの場所ではなく、『生活』を学ぶ。掃除、給食、部活、これがあるのが日本、学校で集団生活の意識が強くなっていく」のを、日本の小中学校、高校に通う間に、「しっかり体験した」。勉強がつらい時、「アニメのキャラクターが描かれた下敷きを見ると元気が出た」と笑う。

 また、「日本のラーメンが大好き」なのは、注文方法、店舗の構造など「店主のフィロソフィーが一軒一軒違う」から。デパートの食品売り場、全国のおいしい食べ物の多様性にも常に驚いている。そんな美点の数々を「日本人は再発見して」と呼びかける。

「不思議なつながりを感じる」

 日本に茶道の文化があるように、ジョージアには国のシンボルであるワインを飲む際に「スプラ」という深い精神性を持った伝統儀式を行う。「茶道を学んでいる時、日本とジョージアとの不思議なつながりを感じる」と言う。「ジョージアが、大相撲力士を3人も輩出していることからも、きっと何かあるに違いない」と想像する。

 「日本の皆さんには、ぜひジョージアを訪れてほしい、そして両国に共通する、伝統を大切にする精神性を発見してほしい」(星海社新書、1430円)藤原善晴

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