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「地方の鉄道と人の生き方考えるきっかけに」…70代音楽ユニットが応援ソング制作

読売新聞 / 2024年7月13日 19時49分

CDに込めた思いを佐藤支庁長に語る武さん(左端)ときむらさん(中央)(米沢市の県置賜総合支庁で)

 一部区間で運休が続くJR米坂線の復旧を後押ししようと、山形県内で活動する音楽ユニット「風とたんぽぽ」が制作した応援ソングのCDが完成した。沿線の風景や鉄道への愛着を歌詞にのせ、「地方の鉄道、地方の人の生き方を考えるきっかけにしてほしい」との思いを込めた。

 ユニットは、山形市の山形センター合唱団に所属するきむらいずみさん(71)と、沿線の小国町在住の作曲家、武義和さん(70)。2人は、同線の利用者が多い県立置賜農業高校(川西町)の生徒らが早期復旧を訴える署名活動に取り組んでいるのを知り、生徒たちを支援しようと応援ソングの制作を思い立ったという。

 作詞はきむらさん、作曲は武さんが手がけ、今年1月に応援ソング「世界へつなげ米坂線」が完成した。歌詞では、「木々のすき間に のぞく空 山の間に 見える空 どんどん大きくなっていく」と沿線の情景を描写。「米坂線でつなげよう 町を出る友 残る友」と、利用者が減る中でも消えない鉄路への愛着も込めた。

 完成後、各地のイベントなどで披露し、初回分としてCD500枚を制作した。歌入り、カラオケ、合唱入りの3パターンを収録し、ジャケットには、小国町職員が撮影した、町内の赤芝峡の鉄橋を走る車両や、米沢市の南米沢駅の雪景色の写真を使用した。同線の沿革や路線図などをまとめた資料も同封されている。

 6月25日に同市の県置賜総合支庁で県へのCD贈呈式が行われ、きむらさんは「若者が世界に羽ばたく環境を作るのは大人たちの責務だ」と語った。

 基督教独立学園高校(小国町)の卒業生の武さんは「東京の中学生だった私の山形ライフは、米坂線とともに始まった。今、町民はこのまま見捨てられるのではないかと孤立感を深めている」と切実に訴えた。

 佐藤佳子支庁長は「(早期復旧に向けた機運の)盛り上がりが継続できるよう頑張っていきたい」と応じた。

 応援ソングは8月31日に小国駅一帯で開かれる「米坂線復活絆まつり」でも披露される。CDは1枚500円(税込み)。

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