不規則発言の被告に退廷命令、もみあいの刑務官が病院搬送…傍聴人が柵を越え近づこうとする事態も

名古屋高裁

　８日午後２時１０分頃、名古屋市中区の名古屋高裁で「裁判の最中に被告人が暴れた。職員が取り押さえようとしている」と裁判所から１１０番があった。愛知県警や名古屋市消防局などによると、被告の男と、付き添っていた４０歳代の名古屋拘置所の男性刑務官の計２人が負傷した。刑務官が病院に搬送されたが、命に別条はないという。被告の男は搬送されなかった。

　同高裁によると、同日午後２時に開廷した詐欺事件の公判で、被告の男が不規則発言をしたため裁判長が退廷を命じたところ、男が暴れ出し、刑務官らともみ合いになったという。この前後に、傍聴人が裁判長の制止を聞かず、傍聴席から柵を越えて被告の男らの方へ近づこうとする事態も起きた。