1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

バイデン氏「続投か差し替えか」民主党泥沼化…黒人議連60人は支持確認、一部は公然と撤退要求

読売新聞 / 2024年7月10日 10時0分

 【ワシントン=池田慶太】米民主党は9日、党所属議員が上下両院でそれぞれ会合を開き、11月の大統領選に向けてジョー・バイデン大統領を支持するかどうかを議論する。共和党のトランプ前大統領と対決した6月のテレビ討論会で精彩を欠き、撤退圧力を受けるバイデン氏にとっての「重要局面」(米CNN)となる。

 下院民主党(213人)の「黒人議連」(約60人)のメンバーは8日夜、バイデン氏を交えたオンライン会合を開き、バイデン氏支持を確認した。バイデン氏は「黒人の地位向上と富の拡大に向けた計画」を説明し、出席者から出馬に反対する意見は出なかったという。

 黒人議連は伝統的に結束が強く、党の意思決定に一定の役割を果たしてきた。2020年大統領選の党予備選ではベテランのジェームズ・クライバーン下院議員が党内の黒人票をまとめ上げ、劣勢だったバイデン氏の逆転勝利に貢献した。黒人議連が支持を打ち出したのは、バイデン氏には追い風となる。

 党内の左派グループに影響力を持つバーニー・サンダース上院議員、急進左派の代表格であるアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員もバイデン氏支持を表明した。バイデン氏には年齢の問題があると認めつつも、トランプ前大統領の返り咲きを阻止するために団結を求めている。

 しかし、バイデン氏支持で一致できないグループも多い。テレビ討論会後には世論調査で国民の7割以上がバイデン氏について「年齢が高すぎる」と答え、大口献金者からも候補差し替えを望む声が出ている。大統領選と同時に行われる議会選で苦戦が予想される議員らの間で不安が増幅している。

 公然とバイデン氏に大統領選撤退を求めている下院議員9人のうち4人は、サンダース氏も加わる「進歩派議連」(約100人)のメンバーだ。下院の「ヒスパニック議連」(約40人)は8日にバイデン氏支持を表明したが、幹部2人による声明の形を取っており、議連としての意思決定を見送ったとの見方がある。

 党内には候補を差し替えて再スタートを求める声がある一方、バイデン氏を引きずり下ろせば党の結束を乱し、トランプ陣営を利するとの見方もある。議会指導部は態度を明確にしておらず、意見集約の難航が予想される。

 ピーター・ウェルチ上院議員はワシントン・ポスト紙の取材に対し、民主党内でバイデン氏の高齢問題ばかりが議論されている現状を「泥沼」と表現し、早期に結論を出すよう同僚議員らに求めた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください