品川母子４遺体、元夫を実子３人の殺害容疑で再逮捕「子供も家も燃えてなくなればと思った」

荏原署に入る後藤祐介容疑者（左）（６月１９日、東京都品川区で）＝富永健太郎撮影

　東京都品川区の住宅で５月、母子４人の遺体が見つかった事件で、警視庁は１０日、母親に対する殺人容疑で逮捕した元夫の無職後藤祐介容疑者（４６）を、実子３人への殺人と現住建造物等放火容疑で再逮捕した。調べに「子供も家も燃えてなくなればよいと思った。とんでもないことをしてしまった」と容疑を認めており、警視庁は離婚を巡るトラブルがあったとみている。

　発表によると、後藤容疑者は５月２２日午後５時〜２３日午後１時半、品川区戸越の住宅で、同居していた長女の後藤 鈴 （りん）さん（６）、次女の玲ちゃん（３）、長男の信ちゃん（２）の胸や首などを包丁で刺した上、室内の衣類などにライターで火を付け、殺害した疑い。司法解剖の結果、鈴さんと信ちゃんは急性一酸化炭素中毒死、玲ちゃんは刺されたことによる失血死だった。

　後藤容疑者は５月２０日、実子３人の母親で元妻の高波冬美さん（３７）と離婚しており、これまでの調べに「（高波さんから）早く家を出て行けと言われ、カッとなって包丁で刺した」と供述。高波さんを殺害後、逃げ回ったり、泣いたりしている子供３人を刺したとも説明しているという。

　４人の遺体は５月２３日午後、１階和室で発見された。後藤容疑者も煙を吸うなどして病院に搬送され、退院した６月１９日に高波さんを殺害した疑いで逮捕された。