ジョージ・クルーニーさん「選挙に勝てない」とバイデン氏に撤退求める…「盟友」も支持明確にせず

ジョージ・クルーニーさん（左）とバイデン大統領＝ＡＰ

　【ワシントン＝池田慶太】米民主党のナンシー・ペロシ元下院議長は１０日の米テレビ番組で、ジョー・バイデン大統領（８１）の大統領選継続に関し「選挙戦を続けるかどうかは大統領の決断次第だ」と述べ、明確な支持を表明しなかった。バイデン氏に出馬の再考を促す発言とも受け止められ、波紋が広がっている。

　ペロシ氏はＭＳＮＢＣの番組で「時間は少なくなっている。我々は皆、彼に決断を促している」とも語り、バイデン氏が選挙戦を継続するかどうかの最終決定をまだ下していないことを示唆した。ペロシ氏はバイデン氏の盟友で党内に強い影響力を持つ。６月のテレビ討論会をきっかけにバイデン氏の撤退論が広まって以降、党内の懸念に理解を示す発言をしていた。

　一方、民主党の支持者で知られる俳優のジョージ・クルーニーさんは１０日付の米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、バイデン氏に選挙戦からの撤退を求めた。バイデン氏を「友人」と呼び、実績をたたえた一方、「この大統領では選挙に勝てない。上院でも下院でも負ける」と指摘し、身を引くよう呼びかけた。個人的に会話をした上下両院議員や州知事らの「全員」が同じ考えであるとも強調した。