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「一緒に辞任しませんか」と迫った兵庫県副知事、知事の答えは「辞めるという選択肢はない」

読売新聞 / 2024年7月12日 6時0分

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、片山安孝副知事(64)が11日、辞職の意向を固めた。斎藤知事は前日に県職員労働組合から事実上の辞職を要求され、「県政を立て直すのが私の責任」として職務を全うする考えを示したが、最側近である副知事が辞職すればさらに窮地に追い込まれることになる。

 片山氏は、斎藤知事が2021年8月に就任した後の同年9月に副知事に就任。約3年にわたり、斎藤知事を支えてきた。

 片山氏は11日午後、県庁内で斎藤知事と向き合い、「県政が停滞している。自分も責任を取るので、一緒に辞任しませんか」と迫ったという。片山氏はこれまでも斎藤知事に再三、辞職か出直し選挙に打って出るよう伝えてきた。しかし、斎藤知事はこの日も「県民の負託を受けている。辞めるという選択肢はない」と答えたという。

 問題の発端は3月、西播磨県民局長だった男性職員(60)が一部の県議らへ配布した文書だった。「机をたたいて激怒する」などの部下へのパワハラをはじめ、斎藤知事に関する7項目の疑惑が指摘された。

 これに対し、斎藤知事は3月27日、「うそ八百」と男性職員を非難した。

 ところが4月16日、県産業労働部長が、知事が視察した企業から贈答品を受け取り、文書配布後の3月下旬に返却していたことが判明。5月には県が文書について「核心的な部分が事実ではない」とする内部調査結果を発表したが、県議会は不信感を強め、6月に真相究明のため、強い調査権限を持つ百条委員会を51年ぶりに設置した。

 男性職員は百条委で証言する予定だったが、今月7日夜、亡くなっているのが見つかった。

 片山氏は取材に対し、「知事の一連の対応にも問題があった。初動で『うそ八百』など、言葉が強すぎた。すぐに謝るべきだった」とし、「誰かが政治的な責任を取る必要がある。私は責任を取って辞任すべきだと思った」と語った。

 問題を巡っては、県職員労働組合が10日、斎藤知事宛てに事実上の辞職要求となる申し入れ書を提出。11日には、神戸市の久元喜造市長が記者会見で、「県政が混乱しているという印象は拭えない」と指摘した。

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