円急騰一時157円台、政府・日銀が為替介入との観測…神田財務官「私からは何もコメントしない」
読売新聞 / 2024年7月12日 12時17分
【ニューヨーク=小林泰裕】11日のニューヨーク外国為替市場で、対ドルの円相場は一時、1ドル=157円40銭台に上昇した。市場では、政府・日本銀行が再び為替介入に踏み切ったとの観測が出ている。円高を受けて12日の東京株式市場では、日経平均株価(225種)が一時1000円超下落した。
円相場は11日の米消費者物価指数(CPI)の発表後に一時、約4円も急伸した。6月中旬以来、約3週間ぶりの円高水準だ。発表前は1ドル=161円台半ばで取引されていた。
米CPIの上昇率が市場予想を下回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期の利下げに踏み切るとの観測が強まり、米長期金利が低下した。ドルを売って円を買う動きが優勢となった。
円相場はその後、さらに円高方向に進み、一気に1ドル=157円40銭台まで上昇。市場では、通常とは異なる値動きとして「市場介入があったとする見方が広がっている」(日系金融機関)との声が聞かれた。
円相場は日本時間の12日朝方にも再び大きく円高方向に振れる場面があった。午前10時頃は前日(午後5時)比2円50銭程度円高・ドル安の1ドル=159円台前半で取引されている。対ユーロでも一時4円近く円高・ユーロ安の1ユーロ=171円台半ばまで急騰した。
日経平均の午前の終値は835円10銭安の4万1388円92銭だった。
財務省の神田真人財務官は12日朝、記者団に「私からは何もコメントしない」と述べ、為替介入の有無を明らかにしなかった。
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