米市場で「9月利下げ開始」の観測強まる…消費者物価指数、4年ぶりの前月比マイナスで
読売新聞 / 2024年7月12日 19時11分
【ワシントン=田中宏幸】11日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比3・0%となり、3か月連続で伸びが鈍化した。前月比では約4年ぶりのマイナスで、インフレ(物価上昇)低下の軌道に戻ったとの見方が広がった。市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げを始めるとの観測が強まっている。
米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が取引をもとにはじき出した金融政策の予想データによると、9月の利下げ開始予想は11日夜時点で85%を超えた。CPIの発表後、約15ポイント跳ね上がった。
22年3月以降の大幅な利上げでインフレ率は低下したものの、今年1〜3月には想定を上回る伸びを見せた。FRBは根強いインフレ圧力への警戒感から、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を7会合連続で年5・25〜5・50%に据え置くことを決定し、年内に想定される利下げの回数は、従来の3回から1回となった。
その後、4〜5月に再び鈍化傾向に戻ったため、6月のCPIが焦点だった。
先週発表された6月の雇用統計では、就業者数や賃金の伸びが緩やかになり、失業率は3か月連続で悪化。人手不足の緩和傾向が示された。FRBのパウエル議長は9日の米議会上院の証言で、米国経済について「もはや過熱していない」と述べ、インフレ低下に自信をのぞかせた。
米金融大手ゴールドマン・サックスは一連の統計結果について、11日のリポートで「政策金利の正常化が合理的になりつつあるとの見方を補強するものだ。引き続き9月の利下げ開始を予想する」と分析する。
高い政策金利の長期化による景気後退への懸念も出ており、FRBは経済指標の推移を見極めながら、慎重に利下げの時期を探る構えだ。
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