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撤退論の封じ込め狙ったバイデン氏、言い間違い連発で増す不安…ハリス副大統領を「トランプ副大統領」

読売新聞 / 2024年7月12日 22時31分

11日、米ワシントンで、NATO首脳会議閉幕後に記者会見を行ったバイデン大統領=AP

 【ワシントン=池田慶太、淵上隆悠】11月の米大統領選で再選を目指している民主党のジョー・バイデン大統領(81)は11日の記者会見で、自らを大統領に「最もふさわしい候補者」と強調し、選挙戦からの撤退を否定した。民主党内で広がる撤退論の封じ込めを狙ったが、トランプ前大統領とハリス副大統領を取り違えるなどの失言もあり、改めてバイデン氏の高齢への不安に焦点があたる結果となった。

 「選挙戦は長い道のりだが、私は前進し続けるだけだ」。バイデン氏は記者会見でこう訴えた。

 記者会見は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の閉幕に伴うものだが、記者の質問は大統領選の撤退論に集中した。バイデン氏は約1時間、立ったままで19の質問を受けた。質問者に「フォローアップの質問どうぞ」と切り返す余裕も見せた。

 バイデン氏は6月のテレビ討論会で何度も言葉に詰まり、トランプ氏にまともに反論できなかった。民主党はパニックに陥り、年齢的衰えを見せるバイデン氏に公然と撤退要求を突きつける議員が相次いでいる。

 崖っぷちに立たされたバイデン氏は、討論会後初めてとなる記者会見で不安解消に努めた。記憶力などを測る認知検査について、医師に勧められれば受けると説明した。

 NATO首脳会議を主催したタイミングで記者会見を開いたのは、自らの指導力を誇示し、大統領再選を同盟国のリーダーたちが望んでいることをアピールする狙いもあった。議長役としてウクライナ支援策をまとめ上げた実績を示し、「欧州の同盟国から『ジョーは出馬しないで』と言われたことはない。彼らは『勝たなければならない』と言っている」と述べた。

 一方、肝心な場面では言い間違いを連発した。ハリス副大統領を「トランプ副大統領」と述べたほか、自分が最高司令官であるにもかかわらず「ウクライナ支援では最高司令官の助言に従っている」と言い間違えた。

 トランプ氏は即座にSNSで反応し、「よくやった、ジョー!」と痛烈に皮肉った。

 バイデン氏は、記者から他の候補者でトランプ氏に勝てるというデータを示されたら立候補を取りやめるかと問われ、「ノー」と言い切った。「『あなたは勝てない』と言われない限りは、しない。誰もそんなことは言っていない」とかたくなな態度を崩さなかった。

 記者会見後も、複数の民主党下院議員が選挙戦からの撤退を要求した。今後はバイデン氏への撤退圧力が日増しに強まる展開も予想される。

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