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徳島県所蔵のキュビスム油彩画、国際的な贋作師作品の疑いで展示取りやめ…6720万円で購入

読売新聞 / 2024年7月12日 22時12分

徳島県立近代美術館がジャン・メッツァンジェ作「自転車乗り」として所蔵している作品(美術館提供)

 徳島県立近代美術館(徳島市)は12日、所蔵しているフランスの画家、ジャン・メッツァンジェ(1883〜1956年)の油彩画「自転車乗り」(縦55センチ、横46センチ)に 贋作 がんさくの疑いがあると発表した。同館は京都市京セラ美術館での展示を取りやめ、 真贋 しんがんの調査を進めている。

 メッツァンジェは、20世紀初めに同国でピカソらによって興った美術運動「キュビスム」の画家。「自転車乗り」は1911〜12年に描かれた初期の代表作とされる。近代美術館は1999年、大阪の画廊の紹介で同作品を6720万円で購入。国立西洋美術館(東京)など全国の美術館にも貸し出してきた。

 6月上旬、美術関係者から「贋作だというネット記事がある」と連絡があった。著名な画家の絵を偽造し、数十億円をだまし取ったとされる国際的な贋作師ウォルフガング・ベルトラッキの手による偽物と指摘している記事をネット上で見つけたという。

 近代美術館は「10年前の記事で根拠も不明」としているが、購入元やメッツァンジェの作品目録を作成している関係機関に情報提供を求めるなどしている。

 作品は3月20日から京セラ美術館の「キュビスム展」で展示中だったが、6月17日に取りやめた。今月27日から近代美術館で開催される所蔵作品展の中心作品の一つに予定していたが、公開を見送る。同館は「広く情報を集め、真贋を早く確認したい」としている。

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