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パワハラ疑惑の知事に5回にわたって辞職進言した兵庫県副知事が辞職願…知事は続投の意向表明

読売新聞 / 2024年7月13日 0時47分

辞職を表明する片山副知事(12日午前、兵庫県庁で)=八木良樹撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、片山安孝副知事(64)は12日、県政の混乱を招いた責任を取り、辞職願を斎藤知事に提出した。今月末で辞職する。片山氏は知事に繰り返し辞職を進言したことを明らかにしたが、斎藤知事は、改めて辞職を否定した。

 片山氏は同日午後、斎藤知事と面会して辞職願を提出。これに先立ち、記者会見を開き「県政が停滞し、特別職の誰かが責任を取らなければならない」と理由を説明した。

 斎藤知事には6月以降、5回にわたって辞職を進言したが、斎藤知事は応じなかったという。今月11日に県庁内で面会した際も「知事も一緒に退職する考えはないか」と尋ねたが、知事は「自分は県民の負託を受けた身なので、任期を全うしたい」と答えたという。

 この問題では、前県西播磨県民局長の男性職員(60)が3月に県議らに配布した文書で、部下へのパワハラなど、斎藤知事に関する7項目の疑惑を指摘。県は5月、疑惑を否定する内部調査結果を公表したが、県議会が真相究明のため6月に百条委員会を設置した。

 内部告発した男性職員も証人として出頭する予定だったが、今月7日夜、同県姫路市内で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられる。

 片山氏は男性職員の死亡について、「(辞職を決断した)要素の一つであることは間違いない。本当に残念で、痛恨の極みだ」と述べた。問題が起きた背景については、「知事の職員とのコミュニケーション能力に課題があった。もっと私が間に入るべきだった」と悔やんだ。

 男性職員が配布した文書では、片山氏は、7項目の疑惑のうち、▽県の補助金カットをほのめかして商工会議所などに知事の政治資金パーティー券を大量購入させた▽昨年11月の阪神・オリックスの優勝パレードの資金集めで、信用金庫への補助金を増額して企業協賛金としてキックバックさせた――など3項目に関わっているとされた。

 片山氏は会見で、「パーティー券を圧力をかけて購入させた事実はない」「補助金をキックバックするよう言及したことはない」などと疑惑を否定した。

 一方、斎藤知事は副知事の辞職願提出を受けた記者会見で、「大変重い申し出だと受け止めている。片山氏が辞職という形で責任を取るのは一つの判断だ」と述べた。ただ、自身については「職員との信頼関係を再構築し、全力で県政を前に進めるのが、私の責任の取り方だ」と述べ、続投する意向を改めて示した。

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