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トランプ氏銃撃容疑者、「射撃場に行きたい」と父親から半自動小銃借り出す…弾薬とはしごは購入

読売新聞 / 2024年7月16日 18時41分

爆発物が見つかったクルックス容疑者宅。爆発物の確保後、規制線は容疑者宅手前まで縮小された(15日、ペンシルベニア州ベセルパークで)

 米共和党のトランプ前大統領を銃撃して射殺されたトーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)の動機は不明のままだ。射撃に強い関心があったことや、いじめを受けた過去が周辺取材から浮かび上がった。(米ペンシルベニア州ベセルパーク 金子靖志、写真も)

 クルックス容疑者の自宅はトランプ氏が演説したペンシルベニア州バトラーの会場から南に約60キロ・メートル離れた同州ピッツバーグ郊外のベセルパークにあった。緑豊かな閑静な住宅街だ。

 銃撃事件があった13日夜、爆発物処理班が容疑者宅に駆けつけ、自宅や車から爆発物を押収した。広範囲に規制線が張られたが、15日には自宅周辺に縮小された。近くに住む女性(67)は「こんなに穏やかな地域に犯人がいたのか」と驚きを隠せない様子だった。

 「彼は射撃に強い関心があった。(高校の)射撃部に入ることを志願したが、射撃の実力が足りず落ちた。それから卒業まで二度と志願しなかった」。高校の同級生で射撃部に所属していた男性(21)は読売新聞の取材にこう答えた。

 容疑者は軍服姿で登校することもあった。男性は「服装をからかわれていた。いじめを受け、いつも1人でいた。のけ者にされていた」と話した。高校時代は理数系科目の成績優秀者として表彰された。同校元教員(27)は「数学が得意で賢い生徒だった」と振り返った。

 米CBSテレビなどによると、容疑者は地元の射撃クラブで少なくとも1年間、会員となったという。今回の犯行で殺傷能力の高い半自動小銃を使った疑いが持たれている。銃は容疑者の父親が合法的に購入したもので、容疑者は事件当日、射撃場に行きたいと言って父親から銃を借り、50発入りの弾薬とはしごを購入していたという。

 地元メディアによると、容疑者は2021年に民主党系の団体に15ドル(約2400円)を寄付していたが、同州の有権者情報では共和党員として登録されている。知人は「トランプ氏に不満を持っていたのではないか」と話した。

 高校卒業後は地元の短期大学に進学し、今年5月に卒業した。事件当時は自宅から車で数分の介護施設で食事補助員として勤務。介護施設の責任者は、読売新聞の取材に「何の心配もなく仕事をこなしていた。(採用では)身元調査に問題はなかった。彼が事件に関与していたことを知って私たちはショックを受け、悲しんでいる」と答えた。

 銃撃事件によって、トランプ氏が右耳を負傷したほか、観覧席にいた男性1人が死亡し、2人が重傷を負った。連邦捜査局(FBI)は単独犯とみて、クルックス容疑者の携帯電話の解析を進めて動機を調べている。

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