鹿児島実10番、緩急差50キロ…凡打の山 5回1失点
読売新聞 / 2024年7月17日 5時0分
全国高校野球地方大会は16日、早稲田実(西東京)がタイブレイクの末、逆転で初戦を突破した。鹿児島実(鹿児島)や京都国際(京都)、智弁和歌山(和歌山)も勝ち上がった。金足農(秋田)は2018年夏に甲子園で準優勝して以来となる、秋田大会4強入りを果たした。
鹿児島実8―1樟南第二(8回コールド)
長い腕がムチのようにしなる。鹿児島実の背番号「10」、右横手投げの大迫が公式戦2度目の先発で凡打の山を築いた。
直球は120キロ台ながら、70キロ台のチェンジアップがある。その差50キロの緩急でタイミングを外した。大迫は「緩急をつけた投球が持ち味で、きょうは変化球が決まった」と、5回を5安打1失点で投げきった。
肩のけがをきっかけに、昨夏から横手投げに転向。
4月の春季九州大会では準決勝で救援として登板したが、一つもアウトを取れずに降板した苦い経験がある。悔しさを糧にフォームの改善や新球の習得に取り組み、この日の投球につなげた。
最速150キロ超の球速を誇るエースの井上を擁する鹿児島実は優勝候補に挙げられる。「井上を全員で支える。投手陣で勝てたと言えるような大会にしたい」と大迫。150キロの球速はなくとも、大迫には「球速差50キロ」という武器がある。(古島弘章)
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