トランプ氏「選挙前に利下げを行うべきではない」…パウエルＦＲＢ議長を解任しない方針も示す

トランプ氏

　【ワシントン＝田中宏幸】米国のトランプ前大統領は１６日に公表されたブルームバーグ通信のインタビューで、米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の金融政策について、「政策金利を維持する必要がある」と述べた。選挙前に利下げを行うべきではないとの認識を示した。

　インタビューは６月末に行われた。市場では、インフレ（物価上昇）が鈍化傾向にあることを受けて、９月にも利下げが始まるとの見方が強まっている。景気を刺激する利下げはバイデン大統領の再選に有利に働く可能性がある。ただ、ドル高が輸出企業の負担になっているとの考えも明らかにした。

　トランプ氏は、パウエルＦＲＢ議長を任期満了まで解任しない方針を示した。経済政策の司令塔となる財務長官には、ＪＰモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者（ＣＥＯ）の起用を検討しているという。